大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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東大寺の修二会(お水取り・お松明)に行ってきました。
古都奈良に春を呼ぶ、東大寺 二月堂の「修二会(しゅにえ)」(お水取り・お松明)に行ってきました。

何年もの間、ニュースでは見ては「ああ、今年も行かないでしまった…」を繰り返していたんですが、今年はたまたまタイミング良く話を聞いたので、少し下調べして行ってみることができました。

自宅から東大寺までは高速を使うと25kmほどで、混んでいなければ30分ちょっと。近くへは仕事でたまに行ったりしていましたが、東大寺へは5年ほど行っていませんでした。

近いからいつでも行けると思っていると、逆になかなか行かないんですよね。せっかくの機会だったので、ロケハンがてら(?)行ってみる事にしました。
20100315-10

「どうせ見るならしっかり見よう」という性格なので…、仕事の合い間や仕事を終えた深夜からなど、3/9~14の間に4回行ってきました。

何十年も通っているプロの写真家もザラに居るそうなので、回数だけで比較すれば「4回も行った」ではなく「たった4回しか行ってない」ですね。


「お水取り」は毎年3月1~14日(旧暦の2月)に東大寺の二月堂で行われる法要(東大寺によると準備期間を入れると3ヶ月)のことで、本来は「修二会(しゅにえ)」と言い、一般的に二月に修する法会を意味するそうです。
東大寺の修二会は1667年に二月堂が消失した際も第二次世界大戦の最中にも絶えることなく、西暦752年以来、今年で1259回。
深夜に観音様にお供えする井戸の水を汲み上げる儀式が特徴的だったため、東大寺の修二会は「お水取り」と呼ばれるようになったそうです。

また、この「お水取り」では「お松明(おたいまつ)」がとても有名です。元来この松明は、練行衆(修二会に参籠する僧侶)が二月堂に上堂する際の灯りだったと言われていますが、上堂後に童子が松明を二月堂の欄干で派手に振り回し、その火の粉を浴びたり燃え残りの杉の葉を持ち帰ると無病息災のご利益があるとのことで、現在ではそちらのほうがよく知られています。

「お水取り」で「松明」と言われると、なんで「お水」で「火」なんだ?と、事情を知らないと意味が分かりませんでしたが、そういうことだったんですね。


調べてみると、お松明は3/1~14まで毎晩あり、12日と14日が最も観光客で混雑するとのこと。その他の日も観光ツアーで来る人が増えていて混雑しているそうで、より見やすい場所は「早い時間に行って確保するしかない」ということでした。ホッカイロと手袋を持って一度目はお松明の2時間前、二度目はお松明の3時間前から二月堂の近くで待機していました。
奈良の夜はけっこう寒いので、見に行かれる方は十分に寒さ対策をしてください。

ちなみにテレビ取材やアマチュアカメラマンが大挙していた二月堂手前の三脚エリアは、一般は事前申請で指定日抽選だそうです。しかし東大寺によると来年2011年からはこの事前申請による三脚使用許可はなくなるそうです。

(一度目)
お松明2時間前。
20100315-11

三脚エリアには写真のカメラマンが10人ほど。フリーのエリアにも10人ほど。私は三脚エリアの一歩前の一段低くなっている場所に陣取りました。(三脚エリアの前、すぐ下のフリーの場所です)

お松明1時間前。
20100315-12

火の粉が落ちてきそうな場所へはもう行けそうにないですね。


(二度目)
お松明2.5時間前。
20100315-09

二月堂の舞台から300m離れた駐車場にある三脚エリア(申請不要)を見ています(135 f=300mm)。みなさんずいぶん早い時間から待機しているんですね。(3/14の映像はここから撮影しました)

12日と14日は1時間前では二月堂の前には入れない可能性が高くなります。その他は平日の夜でも1時間前が微妙なところでしょう。


3/13はカメラ無しで深夜0時過ぎからお水取りと達陀(だったん)を見に行き、最終日の3/14はお松明の20分前(仕事の都合でギリギリ)に現着しました。


計3回、お松明を撮影してきましたので映像(抜粋)をご覧ください。



二月堂やその周辺では三脚の使用が禁止されているため手持ち撮影です。人混みの中、また望遠いっぱいでの手持ち撮影ではなかなか思い通りには撮れず、普段の仕事の感覚で言えばガタガタですが…、けっこう迫力のある映像が撮れたと思います。
音は別録りの音声を重ねてあるので実際は映像のようには聞こえません。同じ足音が2回連続しているところ、よく聞いてるとバレますね…。

右クリックで「Watch on YouTube」を選択していただくと、ハイビジョン映像でご覧いただけます。ちょっと長めですが、ぜひご覧ください。
そしてこの季節に奈良を訪れる方はぜひ実際にご覧ください。


しかし、このお松明。もとは上堂のための灯りだったという話ですが、二月堂内で深夜に行われる達陀(だったん)の行法を見ると、「火」を単なる灯りとはまた違った存在として捉えている気がしてきます。仏教は火を尊ぶゾロアスター教の影響を受けていると言われていますが、深夜の行法を見ると「確かに…」と思えてきます。

20100315-15
お松明直後の二月堂 中景 15秒露光

深夜に行なわれる達陀(だったん)は、ぜひ聞きに行ったほうが良いと勧められて深夜に3時間以上聞いてきたんですが、行法自体も特殊なうえ、声明(しょうみょう=経に節をつけた仏教儀式における声楽曲)がとても音楽的で驚きました。

色々話を聞くと、過去には東大寺の修二会の声明を五線譜に採譜して何十年も研究した大学教授(故人)がいて、また1966年にはドイツの現代音楽家シュトックハウゼン(故人)が来日した際に「テレムジーク」という作品の中で修二会の声明の音声をコラージュして使用したとのこと…。

しかし、この声明、文字はあっても楽譜がないので、音程やリズムは
「口伝(くでん)=口頭伝承」だそうです。
40年前の録音と聞き比べてみると、確かに同じではなかったですね。

過去の録音はデジタル化されて奈良県内の大学などで保管されているとのことですが、記録されているメディアがあれではあと10年も経ったら再生不能になっている可能性が…。
日本古来の音楽の源流とも言われているこの修二会の声明、徐々に変化していくのも文化ですが、現在の状況を確実に記録して留めておく事もまた貴重な文化遺産になります。私も映像・音声技術のプロとして何か出来ることはないかな…。


おまけ。

二月堂からの夕日 (シルエットは大仏殿)
20100315-14

東大寺 中門 (手すりにカメラを置いて撮影)
20100315-13

大阪からは車ですぐですが、大阪では見えにくい星座が東大寺からは良く見えました。

「1300年前の人々は、どんな気持ちでこの地で暮らしていたんだろう…」
な~んて、柄にもない事を考えてしまう風景でした。

学生時代、日本史や世界史の授業は寝てばっかりでしたが(笑)、実物を見聞きすると全く違いますね。


制作技術(映像制作・音響制作)
株式会社 写楽
www.sha-raku.co.jp
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