大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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C-SPANを見てました。卓上グーズネックマイクの話。
忙しくてなかなか更新できてません…。
道後温泉に行って来た話題は近日中に書きます。


今日は早朝からC-SPANのライブ放送を見ていました。

C-SPANはアメリカ議会の中継放送をしているケーブルテレビ局で、インターネットでも無料で視聴可能です。

今朝はトヨタのリコール問題に関するアメリカ下院の公聴会の中継がありました。一部は日本語でしたから、まあまあ把握できましたよ(笑)。
20100225-1
(C)C-SPAN

このトヨタのリコール問題。日本国内のニュースでは最近ですが、アメリカのニュースでは昨年の秋ごろから「tragedy(悲劇)」として、大きく時間を割いて報道されていたのを見ていました。
現地法人の対応や事故原因の分析など、その時点でかなり踏み込んだ内容でした。

(日本時間で)今朝の公聴会でトヨタの豊田社長は、「昨年7月に社長に就任して、問題は(2009年の)年末頃に把握した。」「社長になる前となった後では得られる情報が違う」などと説明していましたが、北米の現地法人や(国内の)メディア対策部署などから何も情報は上がってこなかったんですかね?

アメリカでは数ヶ月前から大々的に報道されていたんですが…。

豊田社長はかなり慎重な受け答え、現地法人の社長は発言を議長に問い質される場面もありました。
20100225-2
(C)C-SPAN

「後から別の資料や情報が出てきたりしないか?」など、何でもかんでもその場で100%を求めるような議員の質問も意地悪なところがありますが、人命に関わる欠陥への対応について問い質されているのですから、追求が厳しいのは仕方ないでしょう。

公聴会を数時間見ただけですが、日本のメーカーだから叩かれているのではなく、これまでの対応の遅さや態度なんだと思いました。
今後の「安全追求」に関して議員から叱責される場面がありましたが、実際問題としてパーフェクトは無理だとしても、現地法人の社長はもう少し表現に配慮すべきと思いました。

豊田社長はイヤホンで聞いていた通訳が良くなかったのか、議員から「私の質問に答えていない」と言われたり、「Yes or No と聞いているんだ」と厳しく問い質される場面もありました。

トップが呼ばれるという事は、正確な事実関係の検証や今後の具体的な取組みについての説明が求められていたと思うんですが、具体的にどんな調査や検証をしているかの説明はなかったですね。

また、この二人に続いて行なわれた、事故で家族を失った女性の話が象徴的でした。出席していた家族のほか、話を聞いて涙する議員の姿も見られました。

とても「日本的」な誠意を見せた豊田社長の対応はアメリカではどんなふうに評価されるでしょうか。株価などではなく、ユーザーの率直な感想を聞きたいですね。


トヨタの以前のトップが「5年で買い換えるから5年もてば十分。過剰品質については徹底的に見直し…」という発言をしたとされてから、品質も安全性も怪しくなったという話はどこからともなく聞こえていましたが、今回の豊田社長の発言は実質的にその「5年発言」を全否定したんでしょうか?

あの質疑応答を見る限り、米国内でのスピーディーな信頼回復は難しい気がしましたが、トヨタにはがんばってほしいですね。


車で最も重要なのは安全性への信頼だと思います。

一連のリコール問題が「過剰品質」を削った結果かどうかは分かりませんが、車は命を預ける乗り物です。ギリギリの熱設計をしたりして家電が1年ちょっとで狙ったように故障する「タイマー」とは責任の重さが違いますよね。

個人的に「安心して乗れる過剰品質」こそがトヨタ車の魅力じゃないかと思います。それが無くなったら、ねぇ。

(個人の感想です)



さて、話変わって技術ネタですが、今回は中継映像に写っていた、卓上グーズネックマイクの話です。

日本国内の議会や裁判所などでは、場所によって色々なメーカーのマイクが使用されていますが、アメリカの議会ではほとんどで米Shure(シュアー)社のマイクが使用されています。

アメリカ大統領の演説もShureのマイクで、ダブルホルダーに付けた2本のSM57(ダイナミック型)に大型ウレタン風防のA81WSが付けられています。(70年前の大統領演説はWE社製など。時代にもよりますが、有名なのは639Bなどですね)

屋外向けのSM57+A81WS 横に2本のホルダーはVIP専用(笑)
縦のデュアルホルダーも売ってます。
20100225-6
(C)Shure

この大きなA81WS、(Shureに限らず)棒状のコンデンサーマイクに装着すると手持ちでの歌録りにも向きます。ハイが刺さらずとてもソフトな感じでバラード向き。近い位置で録ると近接効果とウレタン効果?で良い感じの厚みも出ますよ。


アメリカの議会というと、少し前まではSM62をよく見かけましたが、現在は金属風防を付けたShureのマイクロフレックスシリーズ(グーズネックのコンデンサ)のマイクに変わっているようです。
20100225-5
(C)Shure

SM62はうちの社にもありますが、感度が低いのでオフや小声だとノイジーになりやすい機種でした。

しかし、米議会の音声は人によってポップノイズがひどいですね…。ポップノイズが激しくて聞きづらいと、内容は関係なく印象も悪くなってしまいます…。
マイクに近づいて話すように指示されていた人が何人かいましたから、PA音量が低めになっているんでしょうね。


それと、C-SPANの中継を見ていて思ったのは、(恐らく)携帯電話の電波によるノイズ混入が多いことでした。
アメリカで普及している携帯電話の電波形式や周波数、出力は把握していないのですが、昔の800MHz帯のmovaのような「む゛~」っていうノイズ。

アメリカと日本では携帯電話の周波数や電波形式の違い、また、状況によって出力の変化もあると思いますが、ShureのコンデンサーマイクはEMIノイズに弱いんでしょうか? それともアメリカの携帯電話が強烈?


うちの会社ではグーズネックマイクはオーディオテクニカ製のAT857QMaを(12本)使っているんですが、特性にバラツキもなくEMIノイズにも強くて良いです。至近距離で携帯電話が着信してもEMIノイズとしては全く分からない事もよくあります。素晴らしいですね(笑)。
20100225-3
(C)Sharaku

テクニカのAT857QMaやQMLaは、政党や官邸の記者会見でよく見かけますね。

テクニカのこのタイプのグーズネックマイクは標準添付のウレタン風防だとハイ上がりが気になりますが、別売の金属風防を付けると自然な感じ。ラジオ放送のスタジオなどでも使用されています。
(現在は金属風防が標準添付品になっています)

テレビのトーク番組でよく使われるプリモのPC-10、PC-30、PC-40、サンケンのCUS-101より、テクニカのほうがS/Nや音質は良いです。個人的にはC747combよりもATのほうがリアルに録れる印象。
テクニカの場合、ラージダイヤフラムのコンデンサーでは距離が離れるとすぐに音量が下がりますが、スモールはオフでも大丈夫な感じ。

テクニカと言うと、年配の方は「安くて音質が悪いマイク」と思っている方がたまにいらっしゃいますが、それはOEMのマイクを売っていた数十年前の話で、今は全く違います。
機種が多くて型番がDPAのような「番号」ばかりなのでラインナップを詳しくご存じない方には分かりにくいと思いますが、質の良い機種も多いメーカーだと思います。

また、テクニカのグーズネックマイクでは金属風防の上にさらにかぶせるウレタン風防があります。強風で仕方なくさらにライコートのジャマー(もふもふ)を付けるとマリモ状態(直径10cm)。実用的な対策なのかウケ狙いなのか微妙なところです(笑)。

マリモ状態のマイクを実際に使っているところは、ロシアの軍事パレードの大統領演説でしか見たことがありません…。猫がいたら飛びつきますよね。もふもふ
20100225-7
(C)Channel One (Russia)

旧共産諸国の演説ではAKGの機種やMD441が多いと思っていましたが、ロシアのこの演説マイクはSchoepsが3本。まあ、ショップスならこの風対策は必然かな。

2~3本ならトラブル対策として理解できますけど、国家元首の演説で同じマイクをたくさん並べているところがありますね。ニュース映像で12本並んでいるのを見た(数えた)ことがありますが、あれって、どんな意味があるんでしょうか…(謎)。


グーズネックのマイクとしては最近、記者会見や国会でもよく見るゼン○イの機種もたぶん良いと思うんですが、ずいぶん昔、古い機種ですが、使用中にいきなり故障した経験があって、欧州製の「小型」コンデンサーマイクにはトラウマが…。やっぱり湿気ですかね。

よく知られていることではありますが、高い周波数が聞こえないと明瞭度が落ちる言語の国に優秀なマイクメーカーが多いのは面白いですね。


制作技術(映像制作・音響制作)
株式会社 写楽
www.sha-raku.co.jp
コメント
コメント
コメントありがとうございます。
もふもふがあれば思わず吹いてもポップノイズは大丈夫だと思います(笑)。
以前、実家で飼っていた猫はグレーのもふもふによく襲い掛かってました。
マイクのもふもふは、猫だけじゃなくて子どもさんも触りたがりますね。


マイクのEMIノイズについて書きましたが、(本文中では触れなかったんですが)トヨタ車の急加速もEMIノイズが原因になっている可能性があるんですよね。
公聴会の中でトヨタは「基準の2倍でテストしても再現しない」と言っていましたが、数年前にオーディオテクニカの方に(音響機材の話として)聞いた話では、米国内ではEMIノイズでのトラブルが非常に多いそうです。

詳しくは…ですが、国内でもある原因で特定の場所がかなり強い電界強度になっていて、電子機器が誤作動してしまう場所があるんですよね。(非住宅地)

海外製の有名なマイクやヘッドアンプでは、ちょっとした悪条件ですぐにノイズが出たりEMI障害を受けやすい機材もある中で、(個人的に)テクニカ製品はEMIノイズにはかなり強いほうだと思っていましたが、最新機種では北米市場からのニーズとしてさらにシールドを強化しているそうです。
これも過剰品質の一つかもしれませんが、(ROHS対応で音質が落ちたという話もありますが…)仕事で使う道具としてはありがたい「設計思想」だと思いました。

話は車に戻りますが、EMI障害の再現がとても難しいのは分かりますが、車の制御系は過去にも違法CB無線が原因の誤作動(死亡事故)をたくさん経験しているはず。
その時のノウハウは原因究明に役に立たないんでしょうか?

移動体からのEMIならば発見は困難ですが、放送波であったり通信波などの鋭いビームがある可能性も考えられるわけですから、実際の事故現場で全帯域の電測をやってみるのも検証の一つだと思います。

電界強度は条件(距離など)によっても激変しますから、誤作動を再現させるという目的ならば、トヨタのような基準の2倍?というようなテストでは不十分だと思います。
1000倍でも1万倍でも、医薬品や食品添加物のテストのように影響が出る濃度(強度)までテストをして当然だと思うんですが…。特に電界強度は。

基準や想定以上のとんでもない強度のEMIが原因だったとなれば、トヨタに限った話ではないし、トヨタ車だけが悪いとも言えなくなるはずですよね。

話は逸れますが、ハイインピの極細ツイストペアで低速のシリアル通信をしている航空機では、ちょっとしたノイズが意味を持ったりして?、外からは落雷しても大丈夫なくらいなのに(外部に対しては電磁シールドがしっかりしているのに)、中からのEMIに対しては驚くほど貧弱…。
航空機の計器異常や誤作動は乗客の電子機器の使用をやめさせる対応でなんとかごまかしていますが、そんな対応をいつまで続けるんでしょうか。

BOSを付けたとしてもEMIで暴走するんでは何の解決にもならないんですよね。
2010/02/27(土) 17:08:14 | URL | 管理人 #SFo5/nok [ 編集 ]
もふもふに不覚にも吹きました
こんばんは、linear_pcm0153です。

もふもふに不覚にも吹いてしまいました(笑)

テクニカのメタル風防をCROWNのグースネックに付けていたことがあります。

個人的にはaudio techinicaは総合的に良い印象を持つメーカではないのですが、業務用マイクは秀逸ですね。なぜカラオケ市場とブランド名を分けなかったのか悔やまれるところです。最近でも、お客様からは「カラオケ屋にあるやつ」との認識が強いようです。
2010/02/26(金) 22:44:33 | URL | linear_pcm0153 #- [ 編集 ]
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