大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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バンバンバンが面白い
私のブログでは技術ネタは取り上げても番組のことは書いたことがありませんが(色々書きすぎるとまずいので…笑)、たまには番組絡みのネタも。

毎週金曜の昼過ぎ、毎日放送制作で全国28局ネットで放送されている生番組「バンバンバン」てご存知ですか?
坂東英二さんとMBSの山中アナ、毎回いろいろなゲストが季節の風景や旬の味を求めて全国各地から生中継する番組なんですが、これが面白いんです。
1時間の放送時間のうち、山道を歩いたり車で移動したり、ほとんどVTR素材の差込みの無い生中継で、まるで一緒に出かけたかのようにリアルタイムに現場の雰囲気を楽しめます。

VTR取材の番組だと、きっちり編集したうえに限界まで情報を詰め込んだものばかりですが、バンバンバンのゆったり感と緩さは、他の番組には無い面白さがあります。景色などをゆったり見せてくれるのも良いところで、番組内の中継枠とは一味違います。
放送が平日の日中なので、私は毎回予約録画してます。

このバンバンバン、季節や旬のものをリアルタイムに取り上げてくれるのもさることながら、ほぼ全て生放送というところが楽しい理由の一つでもあります。

夏ごろ、番組中に川で素潜りで魚を獲ったり、海でウニを獲ろうという企画の時には、なかなか予定通りに獲れなかったらしく、放送中にも関わらずほとんど会話がなくなったり、マイクを外して声が聞こえなかったり、出演者もバテバテという、他の番組ではまず考えられないような状況になったこともあったんですが、なんとかしようと頑張って、でもぜんぜん思い通りに行かない…。そういうところを隠さない(隠せない)。それがリアルで面白いんですね。

日光からの中継ではカメラマンをかたぐるまで持ち上げてクレーンとか言っていたり、あえて手作り感を見せていました(笑)
20091115-1
(C)MBS

とは言ってもただ淡々と歩いたり移動しているわけではなくて、坂東さんと山中アナの会話がとても軽妙で(少し噛み合ってないところもまた面白いんですが)、山中アナから伝えられる色々な情報は「へぇー」と関心させられることが多く、坂東さんお約束のゆで卵ネタも楽しいところ。
さらに坂東さんの軽い自虐ネタはちょっと笑ってしまうところです。

番組にうちの会社が関係しているとか、関係者に知人がいるとかで別にヨイショしているわけではなくて(全く関係ないです)、「見たいテレビ番組が無い」とおっしゃる方が激増してしまった時代の中で、バンバンバンは最近ではあまり感じられる番組がなくなってしまった、テレビ本来の面白さが前面に出た番組だと思います。

他局ですが、私が起業する前、テレビの生中継や生放送の現場に出入りしていたのが10年前。ラジオの生放送の現場に居たのが8年ほど前。現在は生放送や生中継などの「生」仕事からは少し離れた位置にいますが、バンバンバンのような「緩さ」を前面に出した演出はちょっとうらやましい気がします。スタッフも楽しいだろうなあ(笑)。


しかしこの番組、ただ緩いわけではありません。よく見ていると最新技術とスタッフの並々ならぬ努力が垣間見えてきます。

オープンカーで明石海峡大橋界隈から中継していた回では、(併走する中継車への伝送はおそらくデジタルFPUで)出演者が乗った走行中のオープンカーからの映像が全く乱れることなく、また車からの映像をさらに中継している中継車が橋の下を何度通過しても全く瞬断がありませんでした。
中継車から衛星経由だったのか、ヘリ受けのマイクロだったのか、仮設の受信ポイントも作って切り替えていたかは分かりませんが、あの安定度はマラソン中継で実績のあるMBSさんの面目躍如ですね。
(今はFPUで無瞬断のダイバーシティがあるのかなぁ? 近いうちに聞けたら聞いてみます…)

また、立山黒部アルペンルートの回や山道を歩く中継などでは、景色の良い場所に何台もカメラを配置していたり、毎回のようにハンディカメラが出演者と一緒にかなりの距離を歩いて移動するという、スタッフの努力と根性は大変なものです。 (カメラはそれぞれ中継車までながーいケーブルで繋がっています)

番組中に説明される情報や解説(制作スタッフの事前取材)がしっかりしているところも番組の幅を広げていますね。

番組をふつうに見ているだけでは裏方の努力はなかなか見えてこない部分ですが、最新技術とスタッフの努力がこの番組を支えているんですね。


「テレビ離れ」が言われだして10年。テレビよりYouTubeをよく見るという方もいらっしゃる時代ですが、まだまだテレビでしか見られない面白い番組はあります。

実は私はディレクターがメインだった時代があるんですが(今でもご存知の方から依頼されると技術を任せてディレクションをしている時がよくありますが…)、テレビもラジオも情報番組などでは詰め込みすぎにならない「生放送」がいちばん明快で良い場合がけっこうあると思います。

私のふだんの仕事でも、ニーズに応じてきっちり「作り込み」はしますが(笑)、「充実」と「情報過多」は違いますから、バランスはとても重要ですね。


というネタを書いたら、バンバンバンをよくご覧になっていらっしゃるという方(他社のディレクターさん)がいました。
色々話す中で、生放送の技術トラブルは大変ですね…。という話になりました。

技術の備忘録として書いておきたいと思います。

10月の徳島の山中からの中継(雨天)で20分近く音声にノイズが乗っていた時は、当初は出演者のワイヤレスを取り替えたりしていたようですが、なかなか回復せずでした。

ノイズの乗り方からしてワイヤレスの電波の不安定ではない感じで、当初はピンマイクのケーブル不良のようにも聞こえたんですが、無音時はノイズがなく、声が出ている時だけ全員の声にノイズが乗っていましたから、あれはおそらく現場の音声さんのポータブルミキサーからカメラの音声入力につないでいたケーブルのコネクターなんかに浸水して中途半端にショートしていたりしたんではないでしょうか。ガンフォローのほうはソフタイではなくカゴにしていたようですけど…。

あくまでも推測ですが、私もずいぶん前にある番組の山取材でそういったトラブルに遭遇した事があります。(私がロケでカメラを振る場合は必ずアシダのイヤホンで確認しています)
現場のエンジニアなら立ち止まれば数分で気が付きそうですが、生放送で、しかも歩きながらでは交換も無理ですね…。

山中を歩き回るような中継の場合、なるべくケーブルは少なくしたいですから、専用の音声ケーブルを使わずにカメラの音声回線(片方に現場ミックス、もう片方にカメラマイク)を使っていたと思うんですが、その関係で現場のミキサーさんのヘッドホンでは問題なく、しかしインカムでノイズを指摘されるという困った状況だったかもしれません。
(ちなみにスタッフが出演者に見せながら持ち歩いているモニターテレビはカメラケーブルのプロンプト回線経由が一般的で、中継車で放送波を受信してカメラ側に返したりするのが多いんですが、バンバンバンではモニターとカメラがケーブルで繋がってはいないようなのでどうやっているんでしょうね)

その音声トラブルですが、音をよく聞いていると、途中、中継車側のミキサーが出先ミックスとカメラマイクを頑張ってミックスしてノイズのないカメラマイクで行けないか探っていたようですが、カメラマイクではダメでしたね。
番組終盤になって原因が分かったのか最後のCM明けには直っていました。
到着地の滝からはステレオで現地音(滝の音)が来ていましたから、もう一台のカメラ回線はステレオ集音に使っていたようです。

浸水防止のためにXLRではなくノイトリックにしたり、ビニールテープで目張りをしたり、雨対策も大事ですね。 当然、扱う人がいちばん注意しないといけませんけど。 


そういえば、20年近く前、地元(宮城県)の生中継のテレビ番組(毎週土曜の夕方に30分間歩き回る番組)で、音声は肩掛けのラジオマイク(一般のワイヤレスマイクとは異なる専用割当てのVHF帯のワイドFM波を使用するタイプ)1本だけでやっていたのを思い出しました。
その番組はラジオ経験も豊富なベテランアナウンサーが司会で、ゲストやインタビューもたった1本のマイク(MS-5C)でフォローしていました。
ガンフォローも無くカメラマイクもmixせず、声の小さい相手の話はそれとなく繰り返したりして、見ている側に聞こえにくいと思わせることはなかったように思います。(映像もほぼ1カメショー)

今なら、全員にピンを付けるとかガンフォローを増やせとなりそうなもんですが、リソースの限られた時代や環境で培われたベテランから学ぶべき点は多いですね。
(もちろん、目的や条件に応じてマイク本数は数十本にもなりますけど)


バンバンバンの話に戻りますが、その他、京都の山中でマツタケ狩りをした回では、ケーブルの長さの関係でついて来れないカメラそっちのけでマツタケ探しをしていたり、雑木林でカメラケーブルがなかなか延ばせなかったり、オンタリーのカメラがコケたり(その後もずっとオンタリー)、出演者がイヤモニ受信機を落として無くしていたり…。

他の回ではなぜかカメラのアイリスがいきなり(数秒間)クローズされた時は、直後に「回線が…」のエクスキューズが出たりして準備は万端のようではありますが、収拾がつかなくなった時用のスタジオ受けがないので基本的にぜんぶそのまんま。
緊急特番の報道でもあんな状況の中継先はスタジオに戻すよ…というような(笑)。


技術的なところも関心ありますが、細かいミスやトラブルがどうこうではなくて、毎回、出演者もスタッフもだんだん「根比べ」になっていったり、あの面白さは他の番組には無いです。

録画してまで見ようと思う情報番組は他には無いです。
コメント
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ノイズの原因
パッチケーブルの端子は110でなくても磨かないといけないんですね。

パッチ盤の端子の中を掃除する方法も何か考えないといけないですね。
2010/02/12(金) 16:56:36 | URL | 管理人 #SFo5/nok [ 編集 ]
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