大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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マニュアルズームのねばり
さて、おかげさまで超忙しい日々が続いています。
なんと、あっという間に1ヶ月以上更新していませんでした。

…ギョーム連絡
編集をお待ちの皆様。もうちょっと待っててください…。納期は大丈夫だと思います。。編集機が4台ともレンダリング中でちょっと暇が出来たのでブログを書いておりますです。



今日はレンズのマニュアルズームのねばりです。

弊社で使っているENGカメラでは、以前はキヤノンの放送用や業務用レンズを使っていましたが、現在はフジノンのショートズームレンズ(13倍)を使うことがとても多くなっています。

どのENGレンズもマニュアルズームにはねばりというか適度なトルクがあってマニュアルでのスローズームも問題ないのですが、最近よく使うハンドヘルドのパナソニックのAG-HMC155では、標準状態ではマニュアルズームリングがスカスカで、滑らかなマニュアルズームには期待できませんでした。

HMC155ではHVX200よりもさらに軽くてスカスカなんですよね。
(まるでIF化以降のキヤ○ンの業務用レンズのような…)

先日、とある撮影でHMC155のスカスカのマニュアルズームに嫌気がさしたので(笑)、他社のグリス(樹脂用)を調達して塗り替える事にしました。
(実は2度目で、以前塗り替えたものより粘性の高いグリスです)

事前に、他にやっている人はいないもんかなあと思って海外型番のAG-HMC150や151でもかなり検索してみたんですが、これまた実例は見つけられませんでした。


まず、レンズ前面の円形のプレート(ネジ2つ)を外し、マニュアルフォーカスリング(ネジ4つ)、中間リング(ネジ3つ)、マニュアルズームリングの順に外していきます。

20091027-1
(フォーカスリングまで外したところ)

この際、フォーカスリングとズームリングの間にある部品についているフレキシワイヤー(フォーカスリングの回転検知センサー用)を切らないように注意が必要です。(写真左)
20091027-2

このフレキは基板直付けでとても短く、回転検知センサーの基板もなかなか外せそうになかったので、上の写真のように外さないままで慎重に作業を進めていきました。

それから、上の写真ではグリスがモリモリになっていますが、これは一度試し塗りしてどのように広がるかを確認している時の状況で、この後、余分なグリスは除去しています。


と言うわけで、キヤ○ンの業務用レンズのようにスカスカだったHMC155のマニュアルズームリングに適度な粘性をつけることができました。現在の重さは、例えて言うならばZ1Jと同等か、ほんの少しだけZ1JやZ5Jよりは重い感じです。

マニュアルのズームリングがついていても実際のレンズ駆動がサーボになっているZ1JやZ5J、キヤノンの業務用HDVカメラでは、ズーム開始と停止がどうしても機械的になってしまい、超スローズームにも対応できませんが、HMC155のカム式のマニュアルズームに適度な粘性が備われば、あとはカメラマン次第です!?

レンズ自体は分解せず、周囲のフォーカスリングとズームリングをいったん外すだけですので、光学的な影響は皆無。また、フォーカスリングはセンサーによる回転検知なので、位置あわせは不要です。

以前、J13x9を分解してマクロ域までフォーカスできるように改造した時は、ろくに確認せずに分解してしまったので、フォーカスの位置あわせ(ギアの噛むところ)をあわせるのに苦労しました…。
(ENGレンズではプロクサーを付けるよりM.O.D.を短く改造したレンズのほうがマクロ撮影の画質は良好です。マクロ域では不可能なズームの使用も可)


「レンズがスカスカでも気合でなんとかする」と仰る方もいらっしゃいますが、ダメな三脚とスカスカズームだけはカメラマンの力量ではカバーしきれないと思います。下手に見えたり雑に見えたり…。
VFや9インチ、編集室の大きくないモニターでは微小に見える揺れやムラでも、HD化に伴って家庭や上映など最終的に見られる画面は大きくなる一方ですから、今まで以上に配慮が必要ですね。

私もVP、OAなどなどカメラマンとしてENGカメラを数千時間回してますが、もし私自身の力量のせいでヘタだと思われたとしたら仕方ないですけど(涙)、機材の問題で「ヘタ」「雑」と思われるのは困ります。
やっぱり、家庭用ビデオカメラ用のスカスカな三脚は絶対使わないのに、レンズはスカスカでも良いってことはないですよね(笑)

IFになってから、キヤ○ンさんは放送用も標準状態だとかなり軽いズーム・フォーカスになってますが、あれも軽すぎますよね。重くすると高速なサーボ駆動が出来なくなるというような話を聞いた事がありますが、ENGレンズをサーボオンリーでスタジオ仕様にして使う例は少ないと思いますし、カメラマンとしてはENGレンズでサーボを使うのはスローズームくらいですから、サーボではスローズームの他には全域を2~3秒程度でズームできる速度があればまず問題ないと思うのは私だけでしょうか?

私の周囲では、ズームは軽めが好きだというカメラマンはいますが、スカスカズームが良いというカメラマンは一人もいません。また、フォーカスリングも軽すぎるとちょっと指が触れただけで動いてしまうので良くないですね。特に望遠時は致命的です。
たとえば、1mから10m程度へ最速でフォーカシングする場合、軽くても多少重くても(分かりやすく言えばキヤ○ンIFとフジ○ンIF)所要時間はほとんど変わりがないですから(実撮影のサンプルで確認すると8~15フレ程度)、フォーカスも回転の軽さにメリットはほとんどないと思います。

同じキヤ○ンさんでもシネレンズのねばりは良いのになぁ…。スカスカ仕様はリモート(フルサーボ)でENGレンズを使う場合か、バラエティ番組なんかでスカスカズームを求める方だけの専用仕様にしてほしいですね。
レンズ性能の進歩もありますが、主にスカスカと軽さを嫌って常用のENGレンズをフジノンに移行したプロダクションさんもいくつか知っています。

話は逸れますが、スイッシュパンで振り回すようなカメラワークって、タイミングが良いカメラマンだとまだ見ていられますけど、下手な人が真似してやってるだけだと、(つい仕事目線で見てしまうと)制作的にも技術的にもぜんぶ使えない素材だし、見ていてとても疲れますね。 うちの家族はチャネル変えちゃいます。



それから、HMC155のワイドアタッチが届きました。国内で買うと8万円弱ですが、円高の影響もあって海外から買うと送料と国内消費税を入れても半額以下でした。IDXのバッテリーも150ドルほど。

ノーマルの最広角(135換算 f=28mm)
20091027-3

x0.6倍のワイドアタッチ(135換算 f≒17mm)
Century Precision Optics .6X WA HD ADAPTER f/AG170/150
20091027-4

(左右の黒線はブログ用のリサイズで乗っちゃいました。元素材には縦線は入ってないです)

0.6倍なのでけっこう歪みはありますが、実景ではそれほどひどくは感じられません。ケラレも皆無で周辺ボケもほとんど感じられません。
専用のワイドアタッチなのでねじ込みではなくフード取り付けと同様に装着できます。

ENGでショートズームを日常的に使っているので、135換算の28mmでは屋内だと狭く感じることが多かったんですが、全景ショットが欲しい時などに便利になりました。 (ワイドコンバージョンではなくワイドアタッチなので常用はしません)

ズーム域としては最広角の3.9mmから22mmあたりまで使えますが、ワイドアタッチなので焦点距離の変動があるため、(AFだとサーボズーム程度の速度まではなんとか追従してはきますが)連続的なズーム動作は基本的にはNGです。
絞り込めば22mmを少し越えても合焦はしますが、周辺が流れます。

それと、固定方法がないので無理やりですが、このワイドアタッチを前後逆さまに付けると、なんちゃって円周魚眼ふうに撮れます。180度は写りませんが、効果として面白いですね。
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