大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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WBC パラボラ集音機
WBC 日本対韓国の決勝。 やりましたね~日本。 

仕事そっちのけで中継を見ておりまして、同点に追いつかれた時には「これは…。」と仕事どころではありませんでしたが(笑)、やっぱりサムライジャパンは期待を裏切らない! イチローかっこええ。

ということで、昨日のWBC中継を見ていて「おおっ」と思った事。

これ、なんだか分かりますか?
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そう、パラボラです。
でもパラボラアンテナじゃありません。パラボラ集音機。

日本のほとんどの野球場でも、打球や捕球の音を捉えるためにバックネットに金属製のパラボラ集音機が常設されていますが(持込ではなく球場の設備)、WBCでは外野スタンドからもスタッフ付きで狙っていたんですね~。

日本の野球中継では、パラボラ集音機はバックネットのところだけでスタッフ付きのパラボラ集音機は使わないのが一般的です。
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プレー音は上のほうから狙ったり、内野スタンドのカメラ席にあるカメラのレンズ(スタンダードカメラの箱型レンズ)にマイクをゴムバンドで固定したりして狙うのが多いですね。
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(ちょうどマイクが見えませんが、レンズの上に…)

また、日本のプロ野球(ドームなど)では主審が(放送中継用に)ピンマイクをつけていますが、審判の協議や監督の抗議(口論?)はお約束でカットされています。
以前、私がラジオでアマチュア野球の中継ミックスをした際、主催者に頼んで主審にピンマイクを付けてもらってたんですが、事前にOKをいただいてたのでその時はノーカット放送しました。面白かったですよ~。むふふ。

その他の国内のスポーツ中継では、MKH-416(ショートガンマイク)を多数配置したり、ワイヤレス送信機を付けたMKH-816(ロングガンマイク)を持った音声さんが走り回っているのをよく見かけると思います。

野球では応援の音が大きいので基本的にどんな機材を使っても内野や外野の遠いプレー音を拾うのは大変難しいですから、プレー音はそれほど追及せず集音マイクに人員も割かないのが国内では一般的です。というか、持込みのパラボラ集音機を操作している人なんか見た事ありません。

日本ではまず見た事のない方法で、(実際はあんまり拾えてないんじゃないかと思うのですが…)外野スタンドからのパラボラ集音機がどの程度プレー音を拾えていたのかはとっても気になるところです。


ここ数十年、日本国内では野球場の固定設備以外ではほぼ見ないパラボラ集音機ですが、海外では今でもプロ用のパラボラ集音機が販売されていて、スポーツ中継などで使用されているようです。面白いですね~。
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(C) Crystal Partners, Inc. ( www.parabs.com/ )

このパラボラ集音機、日本からも買えます!。私がよく(通販で)利用しているニューヨークのB&Hで調べてみると、パラボラの皿(Dish)とピンマイク(MKE-2)、モニター兼用のマイクアンプとヘッドホン、首掛けストラップとケース、消音手袋までセットになって約4,500米ドルで売ってました!
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日本から買うと、これに送料と関税、日本国内で掛かる消費税なんかが加わって50万円を越えるかも…。高いですね、ただのアクリルのおわんのくせに(笑)。

パラボラ集音機は取り付けるマイクによっても違いはありますが、基本的に低音はほとんど拾いません。しかし、目的によってはガンマイクより便利な場合もあるようです。野鳥の声録りなんかでは今も使っている方がいらっしゃるようです。通常のマイクで収録したベースノイズに、パラボラ集音機で捕らえた野鳥の鳴き声などをミックスすると良いんだとか。

原理は全く違いますが、オーディオテクニカ社が数年前まで販売していたAT895という超狭指向性マイク(マイクカプセルを多数内蔵しDSP処理で超狭指向性の集音が可能)もパラボラ集音機と似た性能で、音域もパラボラほど狭くははありませんでしたが、実機を聞いた個人的な感想としては「狭帯域だなぁ」っていう感じでした。ちょっと前にテレビでも「すごいマイク」として取り上げられていましたね。
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(C) audio-technica

AT895はパラボラ集音機に比べるととても小型で音質もまだマシで扱いやすかったと思うのですが、価格が高かったせいか(ごく一部の会社以外)保有して使用している局さんや会社さんを私は知りません。世界で何本売れたんでしょう…。面白い機種だったんですけど今は売ってません。
指向性は816よりも断然鋭く、AT895を5mの距離で振った感じは816で2m程度の感覚です。他を知っている人がAT895の音を聞くと絶対驚きます。

さすがにAT895は所有していませんが、MKH-816は好んで良く使っています。屋内のインタビューやスタジオ撮影、ドラマでピンマイクを使いたくない場合など、416などの短いガンマイクでは対応しづらい状況でもやっぱり816は良いです。

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国内では後継のMKH-70よりもいまだに816のほうが評判は良いですね。弊社ではウレタン風防が使える(これまたもう買えない)ゴムサスペンションを大事にしてます(笑)。

この、ゼンハイザーのMKH-816はいわばガンマイクの王様みたいなもんで、映画やドラマ撮影の現場でのセリフ録りでは弟分のMKH-416とともに必ずとも言って良いほど良く使われています。
テレビなどのロケ現場では「816を使うのは難しい」と先入観で思っている方が多いように思いますが、確かに昔の録音さんのように、ブームマンが音を聞かずにマイクを振っているような録り方では816は生かし切れないかもしれませんが、ブームマンが音をモニターしながら振ればほとんど誰でも使えます。
また、816では1本で複数人の声を録ろうとするのは用途外で、そういった場合には指向性の強くない416が向いていると思います。

要は適材適所で、416をきちんと扱える人(それ自体のハードルがそれなりに高いですけど)なら、816だから特に難しいって事はありません。要はちゃんと目的に合わせて機種を選んで、音を聞きながら振れば良いだけ。
さらに、割とライブな屋内で寄りのショットなら、ガンよりも無駄な音を拾いにくい特性の単一指向の機種で迫ったほうが良いですね。

ちなみにピンマイクです。
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左が主に人物の声録りに使うSONYのECM-77。右がオーディオテクニカの楽器用ATM-14aです。ATM-14aはちょっと大きいですが、とてもハイ上がりなので仕込みにも向いています。
ECM-77はテレビでは定番ですね。


話は逸れましたが、パラボラ集音機、一度は使ってみたいですね~。
このスタイリング…。なるほど、音源を狙うために透明なのか! 色は完全な透明のほかに5色あるらしいです。写真はイエロー。(笑)
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(C) Crystal Partners, Inc. ( www.parabs.com/ )

でも、このパラボラ集音機、日本で使ってたら警備員さんにつまみ出されないか心配ですよね…
コメント
コメント
コメントありがとうございます。
ソニー製の直径30~40cmのパラボラ集音器はかつて家庭用の販路で販売されていたようで、web上で調べるとちょくちょく見かけますね。

ホールやスタジオ、放送局で使われるスタンドの王様(笑)、高砂製作所だと金属製のパラボラ集音器を受注生産品として取り扱っていたような気がします。
と思って調べてみたら資料が出てました。
http://www.takasago-ss.co.jp/studio/ss/mg-506.htm
こちらは海外で販売されている人が操作するタイプではなくて固定用のようですね。

中華鍋かCS・BSアンテナでも代用できそうな気がします(笑)。降ろしたまましまい込んでいるCSアンテナがあるはずなので何かの機会があったらやってみたいですね。
2009/03/27(金) 03:24:48 | URL | 管理人 #SFo5/nok [ 編集 ]
パラボラ
こんばんは、linear_pcm0153です。
こんな大きなパラボラあるんですね。
自分は58を取り付けるような小型パラボラしか知りませんでした。(なぜか常駐ホールに設備としてあった)
勉強になります!

前職場では(機材買わないわりに)なぜかMKH-416があり、風防ないまま屋内でプレゼンの音声録るのに使っていました。(竿振り・ピンマイク禁止だったので、スタンドつけて床置き、最終的に波形編集ソフトでノイズリダクションという無謀な感じで…)
2009/03/25(水) 21:36:59 | URL | linear_pcm0153 #- [ 編集 ]
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