大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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ふるーいVTRの分解清掃(その2)
さて、倉庫から引っ張り出してきた1971年製のVTR「AV-5100」ですが、通電する前に内部を点検して清掃・注油をします。

VTR内部の駆動機構は部品が入り組んでいてお掃除はなかなか大変。と言っても現代のVCRのメカのような極小サイズのギアや部品が高密度に組み合わされている… という感じとはぜんぜん違って、まるでからくり人形の内部のよう。

ひとつのモーターの回転が、機構を介して色々な機能に使われているのが分かります。あーなって、こーなって、回転が…えーっと。。
20090216-1

製造から37年。内部はかなりよごれて、部品もかなり劣化しています。金属製のバネなどが錆付いていますが、なんとか機能している様子。ゴムローラーへの影響を考えて、薬品を使った錆取りはしない事にします。

はじめのうちはキムワイプ(毛羽立ちにくいペーパータオル)と綿棒で丁寧に作業していましたが、そこかしこでグリスが飛び散った汚れがしつこくて、拭き取りだけでは歯が立ちません。綿棒なんか1センチ拭っただけで真っ黒。
結局、無水エタノールとキッチンペーパーを一巻。割り箸の先にキッチンペーパーを巻いた巨大綿棒でガシガシ掃除しました。

固着したグリスはドライバーで剥がして掃除機で吸い取ってから新しく塗りなおします。もし付着しても周辺のゴムローラーを劣化させにくいシリコングリス(25gで2,000円!。たまたま高いのしか手元になかった…)を惜しげもなくぬりぬり…。

動力を伝達するローラーの周囲がゴム製で、微妙な摩擦力や滑りを利用しているものが多く、劣化が心配でしたが、ゴムローラーは思ったほど経年劣化していないようです。。ゴムベルトは伸びて空転していましたが、テープカウンターの動作用にしか使われていないようなので、再生には影響ないでしょう。

電源が入るかも分からないうちから分解してお掃除をしていますが、これは内部の点検を兼ねての事で、実はメモをしながら色々な確認をしています。

こういった特殊な機構で構成されている古い機種では、電源が入ってモーターが回っても、その瞬間に劣化部品が壊れて動作しなくなる事があります。

電源が入るかとっとと確認してみたいところですが、動作テストを安易に行なうと、溶けたゴムベルトが絡んだり、小さな部品が欠けて落ちたりしてきた時に「このベルトはどことどこをつないでたの?」「これ、どこの何の部品?」「もう、分からん(泣)」のパズル大会になってしまう可能性があるので、内部の状況を記録しておくわけです。


これなんだか分かりますか?

20090216-2

答えは映像を記録・再生するヘッド(ヘッドドラム)です。

左にちょこんと載っているのは現在も販売されているHDV規格のVCRのヘッド。こんなに大きさが違います。 技術の進歩ってすごぃ…… というか、小型化、高密度化はしていても基本的な記録方法(ヘリカルスキャン方式)が40年間変わってないって事に驚きました。


さて、長くなりますので続きはまた次回。
(これ、何回シリーズになるんでしょうね…)

統一Ⅰ型VTRのレポートなんて、WEB上では私の知る限り世界中探しても無かったんで、そういうのも楽しいかも。 しかし、うちは修理屋じゃないですから、ふだんはこんな事やってませんので間違っても修理依頼とかはしないでください。(笑)

コメント
コメント
コメントありがとうございます
linear_pcm0153様おはようございます。

ほんとですね。動作は複雑に見えましたが、部品削減のために色々考えられているようで、同じ年代のオープンリールの音声レコーダーととても似ている部分もありました。面白いですね。

また後日書こうと思っているんですが、この機種はクォーツサーボではなくて電源依存の交流モーターだったりします。それが原因で…。
2009/02/17(火) 08:53:14 | URL | 管理人 #Mom3fmKk [ 編集 ]
こんばんは、linear_pcm0153です。
古くなればなるほど駆動系はわかりやすいですね。
昔、バイトでぜんまい仕掛けのRCA VictorのSPプレーヤを直したことがありますが構造が驚くほど簡単でした。竹針でしたし。
2009/02/16(月) 21:05:29 | URL | linear_pcm0153 #- [ 編集 ]
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