大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
C-SPANを見てました。卓上グーズネックマイクの話。
忙しくてなかなか更新できてません…。
道後温泉に行って来た話題は近日中に書きます。


今日は早朝からC-SPANのライブ放送を見ていました。

C-SPANはアメリカ議会の中継放送をしているケーブルテレビ局で、インターネットでも無料で視聴可能です。

今朝はトヨタのリコール問題に関するアメリカ下院の公聴会の中継がありました。一部は日本語でしたから、まあまあ把握できましたよ(笑)。
20100225-1
(C)C-SPAN

このトヨタのリコール問題。日本国内のニュースでは最近ですが、アメリカのニュースでは昨年の秋ごろから「tragedy(悲劇)」として、大きく時間を割いて報道されていたのを見ていました。
現地法人の対応や事故原因の分析など、その時点でかなり踏み込んだ内容でした。

(日本時間で)今朝の公聴会でトヨタの豊田社長は、「昨年7月に社長に就任して、問題は(2009年の)年末頃に把握した。」「社長になる前となった後では得られる情報が違う」などと説明していましたが、北米の現地法人や(国内の)メディア対策部署などから何も情報は上がってこなかったんですかね?

アメリカでは数ヶ月前から大々的に報道されていたんですが…。

豊田社長はかなり慎重な受け答え、現地法人の社長は発言を議長に問い質される場面もありました。
20100225-2
(C)C-SPAN

「後から別の資料や情報が出てきたりしないか?」など、何でもかんでもその場で100%を求めるような議員の質問も意地悪なところがありますが、人命に関わる欠陥への対応について問い質されているのですから、追求が厳しいのは仕方ないでしょう。

公聴会を数時間見ただけですが、日本のメーカーだから叩かれているのではなく、これまでの対応の遅さや態度なんだと思いました。
今後の「安全追求」に関して議員から叱責される場面がありましたが、実際問題としてパーフェクトは無理だとしても、現地法人の社長はもう少し表現に配慮すべきと思いました。

豊田社長はイヤホンで聞いていた通訳が良くなかったのか、議員から「私の質問に答えていない」と言われたり、「Yes or No と聞いているんだ」と厳しく問い質される場面もありました。

トップが呼ばれるという事は、正確な事実関係の検証や今後の具体的な取組みについての説明が求められていたと思うんですが、具体的にどんな調査や検証をしているかの説明はなかったですね。

また、この二人に続いて行なわれた、事故で家族を失った女性の話が象徴的でした。出席していた家族のほか、話を聞いて涙する議員の姿も見られました。

とても「日本的」な誠意を見せた豊田社長の対応はアメリカではどんなふうに評価されるでしょうか。株価などではなく、ユーザーの率直な感想を聞きたいですね。


トヨタの以前のトップが「5年で買い換えるから5年もてば十分。過剰品質については徹底的に見直し…」という発言をしたとされてから、品質も安全性も怪しくなったという話はどこからともなく聞こえていましたが、今回の豊田社長の発言は実質的にその「5年発言」を全否定したんでしょうか?

あの質疑応答を見る限り、米国内でのスピーディーな信頼回復は難しい気がしましたが、トヨタにはがんばってほしいですね。


車で最も重要なのは安全性への信頼だと思います。

一連のリコール問題が「過剰品質」を削った結果かどうかは分かりませんが、車は命を預ける乗り物です。ギリギリの熱設計をしたりして家電が1年ちょっとで狙ったように故障する「タイマー」とは責任の重さが違いますよね。

個人的に「安心して乗れる過剰品質」こそがトヨタ車の魅力じゃないかと思います。それが無くなったら、ねぇ。

(個人の感想です)



さて、話変わって技術ネタですが、今回は中継映像に写っていた、卓上グーズネックマイクの話です。

日本国内の議会や裁判所などでは、場所によって色々なメーカーのマイクが使用されていますが、アメリカの議会ではほとんどで米Shure(シュアー)社のマイクが使用されています。

アメリカ大統領の演説もShureのマイクで、ダブルホルダーに付けた2本のSM57(ダイナミック型)に大型ウレタン風防のA81WSが付けられています。(70年前の大統領演説はWE社製など。時代にもよりますが、有名なのは639Bなどですね)

屋外向けのSM57+A81WS 横に2本のホルダーはVIP専用(笑)
縦のデュアルホルダーも売ってます。
20100225-6
(C)Shure

この大きなA81WS、(Shureに限らず)棒状のコンデンサーマイクに装着すると手持ちでの歌録りにも向きます。ハイが刺さらずとてもソフトな感じでバラード向き。近い位置で録ると近接効果とウレタン効果?で良い感じの厚みも出ますよ。


アメリカの議会というと、少し前まではSM62をよく見かけましたが、現在は金属風防を付けたShureのマイクロフレックスシリーズ(グーズネックのコンデンサ)のマイクに変わっているようです。
20100225-5
(C)Shure

SM62はうちの社にもありますが、感度が低いのでオフや小声だとノイジーになりやすい機種でした。

しかし、米議会の音声は人によってポップノイズがひどいですね…。ポップノイズが激しくて聞きづらいと、内容は関係なく印象も悪くなってしまいます…。
マイクに近づいて話すように指示されていた人が何人かいましたから、PA音量が低めになっているんでしょうね。


それと、C-SPANの中継を見ていて思ったのは、(恐らく)携帯電話の電波によるノイズ混入が多いことでした。
アメリカで普及している携帯電話の電波形式や周波数、出力は把握していないのですが、昔の800MHz帯のmovaのような「む゛~」っていうノイズ。

アメリカと日本では携帯電話の周波数や電波形式の違い、また、状況によって出力の変化もあると思いますが、ShureのコンデンサーマイクはEMIノイズに弱いんでしょうか? それともアメリカの携帯電話が強烈?


うちの会社ではグーズネックマイクはオーディオテクニカ製のAT857QMaを(12本)使っているんですが、特性にバラツキもなくEMIノイズにも強くて良いです。至近距離で携帯電話が着信してもEMIノイズとしては全く分からない事もよくあります。素晴らしいですね(笑)。
20100225-3
(C)Sharaku

テクニカのAT857QMaやQMLaは、政党や官邸の記者会見でよく見かけますね。

テクニカのこのタイプのグーズネックマイクは標準添付のウレタン風防だとハイ上がりが気になりますが、別売の金属風防を付けると自然な感じ。ラジオ放送のスタジオなどでも使用されています。
(現在は金属風防が標準添付品になっています)

テレビのトーク番組でよく使われるプリモのPC-10、PC-30、PC-40、サンケンのCUS-101より、テクニカのほうがS/Nや音質は良いです。個人的にはC747combよりもATのほうがリアルに録れる印象。
テクニカの場合、ラージダイヤフラムのコンデンサーでは距離が離れるとすぐに音量が下がりますが、スモールはオフでも大丈夫な感じ。

テクニカと言うと、年配の方は「安くて音質が悪いマイク」と思っている方がたまにいらっしゃいますが、それはOEMのマイクを売っていた数十年前の話で、今は全く違います。
機種が多くて型番がDPAのような「番号」ばかりなのでラインナップを詳しくご存じない方には分かりにくいと思いますが、質の良い機種も多いメーカーだと思います。

また、テクニカのグーズネックマイクでは金属風防の上にさらにかぶせるウレタン風防があります。強風で仕方なくさらにライコートのジャマー(もふもふ)を付けるとマリモ状態(直径10cm)。実用的な対策なのかウケ狙いなのか微妙なところです(笑)。

マリモ状態のマイクを実際に使っているところは、ロシアの軍事パレードの大統領演説でしか見たことがありません…。猫がいたら飛びつきますよね。もふもふ
20100225-7
(C)Channel One (Russia)

旧共産諸国の演説ではAKGの機種やMD441が多いと思っていましたが、ロシアのこの演説マイクはSchoepsが3本。まあ、ショップスならこの風対策は必然かな。

2~3本ならトラブル対策として理解できますけど、国家元首の演説で同じマイクをたくさん並べているところがありますね。ニュース映像で12本並んでいるのを見た(数えた)ことがありますが、あれって、どんな意味があるんでしょうか…(謎)。


グーズネックのマイクとしては最近、記者会見や国会でもよく見るゼン○イの機種もたぶん良いと思うんですが、ずいぶん昔、古い機種ですが、使用中にいきなり故障した経験があって、欧州製の「小型」コンデンサーマイクにはトラウマが…。やっぱり湿気ですかね。

よく知られていることではありますが、高い周波数が聞こえないと明瞭度が落ちる言語の国に優秀なマイクメーカーが多いのは面白いですね。


制作技術(映像制作・音響制作)
株式会社 写楽
www.sha-raku.co.jp
スポンサーサイト
ワイヤレスマイクの比較(UWP-V1)
最近、技術ネタを書いていなかったので、今日は音声機材(ワイヤレスマイク)のネタです。

ソニーの低価格ワイヤレスUWP-V1(送受セットで約5万円)と、WRTシリーズのワイヤレスマイクの音質比較をしてみました。

比較したのはSONY UWP-V1
20100209-UWP
(C)SONY



20100209-WRT
TX SONY WRT-822
RX SONY WRR-861 です。
(ブツ撮りついでに撮ってみた写真w 色温度の高い外光が表示部に反射しててNGですね…)

さて、画質や音質の評価は人によって様々ですので、今回は「音声伝送路」としての電気的な比較をしてみることにしました。

測定には、パソコン用のオーディオインターフェース(以下、Audio I/F)の性能を測定する、Right Mark Audio Analyze(以下、RMAA)というソフトを使います。
20100209-RMAA00

このソフトは、Audio I/Fのアナログ出力からテスト信号を出力して、そのテスト信号をAudio I/Fのアナログ入力から再び録音する事によって、Audio I/Fの性能をテストをするというものです。
(フリー版ではASIOに対応していないので、シェア版を購入しています)

本来はAudio I/Fのテストをするソフトですが、今回はワイヤレスマイクの送・受信機をつないでテストをしてしまおうという寸法。

今回のテストでは、Audio I/FにMOTUの828mk3
20100209-828

ワイヤレス送信機への入力レベル調整用としてWendt(ウエンツ)のNGS-X3(ポータブルミキサー)を使いました。
20100209-NGS
写真中央の3chミキサーです。(撮影現場で撮った写真から)

20100209-RMAA01
テスト信号はAudio I/Fとミキサー通過でも音質が変化しますので、それぞれの単独での数値もテストする事にします。

さて、それではテストしてみましょう。

20100209-RMAA02
正確な測定のため、テスト信号のレベルを調整します…。

…と、困ったのは、ワイヤレス送信機への入力レベル。
送信機~(電波)~受信機出力→Audio I/Fで、ワイヤレス送信機の入力レベルをサイン波で設定すると、断続的な音声信号が入力されるテスト中に受信機の音声出力が厳密には安定せず測定NG…。
入力する信号を他の測定器を使って送信機の規定入力レベルに合わせてみても、受信機出力が変動?して測定NG…。
どちらの送信機でも似たような状況でしたが、WRTの方が変動幅が大きい感じ…。うむむ。

ワイヤレスの送信機って、勝手にAGCのような挙動をするんですね…。
送信機に最大周波数偏移を制限するIDC(リミッター)が付いてるんでしょうか?

現場でワイヤレスマイクを付ける人の声量によって送信機のATT(入力レベルの減衰量)を設定する時に、受信機側で音質を確認しながら設定を詰めていっても「有線みたいにしっくり来ないなあ」と感じていたのはこのせいかも。
20100209-att

試しに、明らかに過大なレベルで送信機に突っ込んでみても、有線と比較してほとんど歪まず「これって一体…」ってありません? 
TXのピークLEDも多少点灯しても良いのか、(A/Dのように)全く点灯しないように調整したほうが良いのか分かりにくいです。(規格としてS/Nがそんなに良くないですから)ギリギリまで突っ込みたいのに天井が分かりにくいのは不便ですね。あんまり小さくてもボソボソですし…。

※コンパンダ方式…
電波帯域の狭いワイヤレスマイクの音質改善に用いられている方式。送信機側で音量の大小の幅を圧縮し、受信機側で伸長する事によって、音声回線の見かけ上のダイナミックレンジを拡大しています。国内のほとんどのA、B帯などのアナログワイヤレスマイクで使用されていて、メーカーによってコンパンダの方式が異なるため、異なるメーカー間の送・受信機では基本的に互換性がありません。コンパンダの特性の関係で完全に元通りにはならないため、音質は微妙に変化してしまいます。海外製品ではコンパンダやEQ処理をDSPで行っているアナログワイヤレスの送・受信機もあります。


というわけで、仕様や受信機出力のレベルを何度も確認しつつ、なんとかRMAAの許容範囲に収まるように送信機への入力レベルとAudio I/FのHAゲインを調整して測定しました。

よって、今回のテスト結果は、送信機への入力レベルや受信機出力レベルがUWPとWRTとで完全に同一ではないので、項目によって「機器が出せる最高の結果じゃないかも」、「実使用ではこんなに安定しないかも」、「厳密な比較とは言えないかも…(泣)」という条件付きの参考値としてご覧下さい。

※併記しているMOTU 828mk3とNGS-X3の単独での結果も、今回の測定のために調整した状態のものなので、それぞれのベストな値ではありません。


電池は新品。送信機は共に法定最大の10mW。送・受信機は10mほどの距離に置き、RFレベルが安定した状態で測定しました。

このテスト、MOTU 828mk3から出したテスト信号を、NGS-X3(ミキサー)でマイクレベルに落としてワイヤレス送信機に入力、ワイヤレス受信機の出力(マイクレベル)をMOTU 828 mk3のHAで増幅して測定しています。

したがってワイヤレスの測定値は原理的にNGS-X3単独での測定値より全項目において劣るはずですが、面白い事に、逆転している部分がありました。
これは、コンパンダによって無音時の暗騒音が圧縮されたりして、受信機側で元通りに戻っていないという事ですね。帯域によっては受信機側でのカットオフもありそうです。


コンパンダは動作原理が似ているDOLBY NRやdbx NRと同様に、多少ですが音質に影響が出ます。ワイヤレスが「声がバサバサする」とか、「有線のようにリニアリティが良くない」と言われる原因でもあります。
(国内では数社のワイヤレスで実際にdbx NRが使用されています)

他社のワイヤレスでは、一般的に放送用から一般設備用(C帯を除く)の全てのワイヤレスで同じ方式のコンパンダーが使用されていますが、ソニーの場合、WRTシリーズとUWPシリーズでコンパンダが違っています。

今回の比較は、発売からすでに約20年経過しているものの放送用としても現行のWRTシリーズと、発売から5年程度と新しいもののかなり低価格なUWPシリーズのコンパンダの違いを比較してみようと思ったのがきっかけでした。


測定結果のPDFはこちら

20100209-RMAA04


このRMAAですが、機会を見つけて他の機材の測定にも使ってみようと思います。Audio I/Fとデジタルでつなげば、デジタルミキサーやレコーダーのD/A、A/Dの性能も見られますし、ASIOドライバが使えるZOOMのR16なども面白そうですね。暇があれば…。
20100209-RMAA03



さて、話は戻りますが、UWP-V1では、旧機種のUWP-C1と比べ本体が小型・堅牢になったほか、付属のピンマイクも新しいものになっています。
20100209-77
(左:UWP-V1付属マイク、右:ECM-77)

写真にはありませんが、旧機種のUWP-C1ではECM-44のような大きなピンマイクで、音質も良くはありませんでした。
しかし、UWP-V1に付属されているピンマイクは、放送でもよく使われているECM-77を目標にして開発されたそうで、以前より小型化されて音質もだいぶ向上しています。

ただ、当然価格も違いますし、音質はECM-77には及びません。

そのため、うちの会社ではUWPでもWRTと同じECM-77を使っています。

20100209-77BMP

このECM-77は端子を自分で付け替えたわけではなく、海外でECM-77BMPとしてUWPシリーズの発売前からWRT-824用などとして販売されているものです。
ECM-77BMPはマルチリンガルの説明書付きで、当初は日本でも販売される予定だった事が伺えますが、数年前にソニーさんに聞いた話では、国内市場で販売する予定は無いとのことでした。

※UWPシリーズのミニ端子はT:HOT,R:COLD,S:GNDになっているため、家電店で流通しているステレオミニプラグのマイク(T:L+,R:R+,S:GND)は使用できません。端子を変えても給電回路が違うのでプラグインパワーは不可でしょう。

20100209-UWP_TX
UWPの送信機はおなじみWRT-850のケースに入れています(笑)

ちょうどUWP-V1を購入した時に対応していただいた○ystem5のN島さんが大学の後輩で、UWP-V1の送信機がWRT-850のケースにピッタリ入る事を教えてもらいました。(はじめは気が付きませんでしたが、送付状の名前を見てびっくり!!)販売店に現場出身のエンジニアがいるのは心強いですね。


現状、UWP-V1は小型カメラ専用として使っているため、到達距離や安定性などをWRTと比較した事は無いんですが、機会を見つけてテストしてみたいと思います。

ちなみに、WRT-850(SONY)とWX-TB840(RAMSA)をアシスタントさんに両方付けてもらい、歩いて遠ざかって行ってもらったテスト(WRR-860とWX-RJ800で受信、ともに1/2λの標準ホイップアンテナ)では、ダイバーシティの切り替わりの状況や使用可能な距離はほとんど同じような感じでした。

しかし、アクティブアンテナを外付けして延長する設備などでは、アンテナ側で低い周波数に変換して伝送する方式のほうが良い場合もあるかもしれません。また、他社ではブースター内蔵のアンテナもよく使いますし、どうなんでしょうね。
個人的に複数メーカーのラック型受信機を同時に使った事はあまりないのですが、機会があれば比べてみたいですね。



今回はワイヤレスマイクの比較のネタでしたが、個人的にはワイヤレスは極力避ける派です。とは言っても使う機会は多いわけですが、現場での私は虎視眈々と「有線にしようよ」と言い出すタイミングを探しています(笑)。

ロケの際、リクエストが無くてもほぼワイヤレスは用意していきますが、着座で動かない場合など、有線マイクが使える場面では音質面と安定性重視で可能な限り有線を使いたいですね。
(うちの会社では瞬時に切り替えできるようにWRTとECM-77BC、DC-78をセットにしています)

ENGロケ専門の音声さんの中には、どんな場合でも無条件にワイヤレスを使おうとする方がいらっしゃいますが、現状のワイヤレスは(デジタルを除き)どんな機種でも有線マイクの音質には及びません。これは最終納品が何であれ、明瞭度やMAでの調整可能範囲にも関係してきます。

アナログベーカムの時代はリニアトラックのS/Nが60dB程度でしたから、ロケでは現場の音声さんがある程度割り切った音質で録るのが当たり前でしたが、現在は全てがデジタル化されて音声にも質が求められる時代ですから、場面に応じて対応する必要があると思います。


おまけ。

国内ではB帯(800MHz帯)のデジタルワイヤレスが(やっと法制化されて)製品として出てきたところですが、海外の一部では、2.4GHz帯を使用する比較的低価格なデジタルワイヤレスが使われ始めています。

国内の大型イベントや番組などでは、イベント会場内や近隣施設との運用調整で、使用可能本数が限界に達している例が散見されますが、海外の2.4GHz帯のデジタルワイヤレスでは、オペラのテレビ生放送で60波同時使用の例があるそうです。
20100209-sabine
(C)SABINE

近い将来、日本国内でも現在とは違う手軽なデジタルワイヤレスが使えるようになるかもしれません。
60波使えたら、48人とかのグループでも全員に本物のマイクが持たせられますね(笑)。

それと、某海外メーカーが、2.4GHzでデジタルステレオ伝送ができる送受セット(マイク接続可)を国内向けに販売しているようですが、どなたかテストされた方いらっしゃいません?
あれって、ちゃんと技適取ってるのかな……


もひとつおまけ。

うちの奥さん用のBluetooth受信機+ヘッドホン(HFI-15G)
家事をしながら音楽を聞いてます。
20100209-BT
規格では10mとありますが、20mくらいまで安定受信できています。

デジタル圧縮はかかるものの赤外線方式のコードレスヘッドホンより安定受信できるので、収録現場で制作さんの音声モニター用として用意したら喜ばれそう。
アナログ入力のA2DP送信機も市販されていますから、検討の価値ありですね。


制作技術(映像制作・音響制作)
株式会社 写楽
www.sha-raku.co.jp
よーく考えよー。保険は大事だよー。
さてさて、なかなか更新できていませんでしたが、今日は保険のネタです。

※タイトルと似たフレーズでCMをしていた保険会社は、今回のネタとは無関係です。


会社や機材関連の保険、車の保険、生命保険と医療保険などなど…。会社と私、私の家族は複数の保険会社のいろいろな保険に入っています。

どの保険会社のあのプランがどうで…、というのは、会社や人によって適する内容や評価も違いますし、私自身、あれこれ言えるほど詳しくありませんが、最近、保険について考えさせられる出来事がありました。

生命保険(私が万が一死んじゃった時の保険)での話です。
私が入っている生保は5年更新、更新時期が近くなってきたので代理店・保険会社から手続きしてほしいとの話がありました。(5月からの保険を1月中に手続きするって、ずいぶん早いですね)

20100207-2
保険会社の担当者に、「価格改定で更新よりも新規のほうが安い」と説明され、毎月数百円下がると聞かされてホイホイと捺印したものの、家に帰って新規の約款と5年前にもらった約款を比較してみると、細かい部分が以前と違っていて、更新可能年齢の上限などが低くなっていました。

普段なら約款なんて見ません…。5年前の約款も初めて見ました(笑)。

ちょうど「保険の見直しをしよう」と考えていたからこそ書類をよく見て気が付いたんですが、違いがあるのに説明してくれなかったのはなぜでしょうか。

手続きの際「毎月の支払い金額以外何も変わらないんですか?」と質問したんですが、違いについての説明は何もありませんでした。大同小異でも、特に契約者に不利益な条件があるならば、質問した際に説明してもらわないと困ります。

今回、約款を確認しようと思った要因はもう一つありました。保険会社の担当者から「後で説明しますから、先に同意書の『はい』に全てチェックしてください。」という指示をされたことに違和感を感じたんです。
以前も同じように言われた記憶がありますが、業界常識なのか慣例なのかは知りませんが、この手順は常識的に考えればおかしいですよね。

「煩わしい手続きですいません」という遠慮に見せかけて実は… とも思えてしまいます。

20100207-1
※手続きの最中に説明はありませんでしたが、受け取った書類を帰宅後に確認したところ、ファイルの中に"新規では不利益となることあります"と書かれた書類がありました。

しかし、対面での手続中に説明されたのは「新規申込みなので、自殺死亡については2年は出ません」という私でも聞いたことがある条件だけ。その他の割引などについては審査結果待ちとの説明でした。

不利益となりうる内容や可能性について、手続きの最中に質問しても答えてくれないのでは、信頼して任せたいとは思えませんね。


そして、1週間後の「電話連絡」が決定打でした。

5月から新規で申し込む事になった生保では、「諸条件によって当初の3年間、一定条件での保障金額が減額される(要約)」との事。代理店から電話が来て保険会社の人間に代わり、その内容が「決定事項の連絡」として伝えられてきました。

「以前の保険を更新する事は可能ですか?その場合は?」と、私が気付いて質問するまで、一切「更新」に関しては触れようともせず、新規の減額の連絡だけして了承させようという態度だったので完全に信用できなくなりました。

私から質問すると「更新は選択可能」で、「現在の契約を更新した場合は保障額の減額はない」との説明。
この選択肢は私が質問しなくても説明すべきでしょう。
更新より新規のほうが、代理店や担当者への毎月のキックバックが大きいのでしょうか?

一連の対応で、全く信頼できないと感じたので「5月以降に関しては更新も新規申し込みもいったん白紙にして見直ししたい」と申し出て電話を終えました。


すると、代理店の代表から「うち(代理店)の汚点になるので…」との電話。
この方は私より20歳ほど上の方です。

「汚点!?、誰のための保険ですか(・o・)?」と呆れて聞き返してしまいました。

この代理店の代表とは、うちの会社の設立当初から保険以外で繋がりがあり、個人的にはとても信頼してきた方なんですが、電話ではただ慮ってほしいという話ばかり。
信頼している人からそんな言葉が出てくると精神的な衝撃は大きいですね。

しかも、実はこの時まで、"保険会社の方を紹介していただいた"とは思っていましたが、ここがうちの生保の「代理店」だったことは聞かされていませんでした。"連携"っていうのはそういうことだったんですね。

そして、夕方にはアポ無しで代理店の代表と保険会社の担当者の上司が菓子折り持参で来られましたが、いきなり態度が180度ひっくり返るとかえって逆効果です…。

結局、説明不足については非を認めるような話をしつつも、話の内容は大同小異でした。私は契約をいったん白紙にして欲しいと伝えた時までは「説明しないのが常套手段なんだな」と淡々と思っていましたが、その後の話の内容で逆撫でされた感じ(笑)。

まあ、色々なお付き合いもありますし、私も杓子定規の堅物ではありません。しかし、保険というものは他人様のことばかり慮って入るものではありませんよね。人のことを何だと…。

更新するか他社にするか、バカらしい前提は抜きで検討したいと思ったので、菓子折りは受け取りませんでした。



はてさて、なんとも残念な話でしたが、こんな馬鹿げた顛末はどうでもよいことです。今回のネタでお伝えしたいのは「保険についてよく考える事の重要性」です。

保険屋さんには失礼ですが、私自身、少し前までは保険の内容なんて気にもしていませんでした。
他社と比較検討する事もなく、1社の営業さんから提案された数パターンの中からカスタマイズもせずに選ぶだけでした。

しかし、注意していないと、いつのまにか煙に巻かれて不利益な契約内容に変更させられてしまう可能性があることが分かりました。

何でも疑ってかかるのは嫌ですが、あまりに無関心でいると、万が一、おためごかしのプランだったとしても気が付くことすらできないかもしれません。また、保険がいざと言う時に役に立たないのでは困ります。

どの程度の保障範囲や金額が適切かなど、私のような保険の素人にはやはり判断は難しいのですが、万が一の時への備えですから、手間と時間をかけて勉強してでも、しっかり検討する必要がありますね。

保険は人生の中で家を買う次に高い買い物なんだそうです。
今回の事をきっかけに、全ての保険を再検討する事にしました。

その後、何社か検討する中で印象に残ったのは、ある代理店の方に
「年に1日だけでも保険の事を考えて下さい。ご家族やご自身の事ですから。」と言われた事。
経験に基づいてそれぞれにあわせたプランを提示してくれて、気軽にカスタマイズもしてくれる。そういう代理店さんにお願いするほうが良いと思いました。代理店の選択は、他の何かと兼業ではなく、保険が専門で"保険に詳しい"というのもポイントだと思います。



「顧客第一」や「最高の品質」という看板を掲げるのは簡単です。しかし、判断するのはお客様です。また、本当にお客様にそう感じていただくには不断の努力と誠意が必要だと思います。

はじめはそうではなかったとしても、年齢や社会的な地位が上がって人の気持ちを軽視するようになったり、慣れや慢心で中身が伴わなくなっては何の意味もありません。
20100207-3
また、顧客には分からないだろうと高を括って煙に巻くようなやり方は、どんな業種でも許されるものではないと思います。


このブログでも書いた事がありますが、私は(社内事情を知っている)自分自身が「依頼したい」と思える映像制作会社を作りたくて起業しました。

また現在は、どのクライアントさんにも「安心・信頼してこの会社に仕事を任せたい」と常に感じていただける事を最大の目標にしています。それは結果として、自社の繁栄にも繋がると思うからです。

色々な意味で考えさせられる出来事でしたが、今回の事を通じて、業界や業種が違っても、会社として目指すべき方向には、そう大きな違いは無いんだなぁと思いました。

うちの会社は映像制作や音響制作のプロとして、技術は最新を追いかけますが、初心はいつまでも忘れずにいようと思います。


制作技術(映像制作・音響制作)
株式会社 写楽
www.sha-raku.co.jp
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。