大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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音楽ライブでカメラのアラーム音…
プロンプター撮影で高知に行ってきました。

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うちの会社ではプロンプターを自社所有しているんですが、全国的に見ても他の撮影技術会社さんではほとんど持っていらっしゃらないので、プロンプター撮影でも全国各地からご依頼をいただいています。(沖縄だけはまだないんですけどね)


今回は瀬戸大橋経由で四国入り、大阪から高知の目的地まで380kmほどでした。普段なら阪神高速の水走から高知まで、片道の高速代が1万円を軽く越えるところですが、ETC割引で行きは6,000円以下。帰りは祝日(12/23)だったので、なんと\1,480(高知~中国道池田まで)と\700(阪神高速)でした。 遠距離だとETCの祝休日割引は大きいですね。

淡路島経由で四国入りして徳島道に乗り換えたほうが距離的には少し短かったかも知れませんが、徳島道が2車線の対面通行という話を聞いていたので瀬戸大橋経由にしました。


対面通行しかないところでは仕方ありませんが、少し前に知人から教えてもらったドライブレコーダーの映像(対向車線から車が飛んできて直撃する実際の事故。事故は02分00秒あたり)をYouTube見て以来、なるべく高速の対面通行は避けたいなあ…と思うようになりました。
衝撃ですね…この映像。


撮影終了後、クライアントさんに高知の海の幸とお酒をたくさんご馳走になりました。M社長様、ご馳走様でした。


今回のお土産はこちら。
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さぬきうどんと生そば、母恵夢の塩大福。うどんとそばはまだ食べていませんが、この塩大福はなかなかの美味でした。


高知からの帰り、いったん会社に戻ろうと思っていたんですが、他のスタッフと解散した後、機材を積んだロケ車のまま大阪市内で行なわれたライブに直行しました。お仕事ではなくて完全オフです。

個人的に、お仕事以外でライブに行くっていうのはだいぶ久しぶり。大阪~高知の往復で2日で800km近く運転していてお疲れモードではありましたが、せっかくチケットが取れていたので行ってきました。
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かなり前から好きだったアーティストの久しぶりの大阪ライブだったんですが、LIVE RECORDING SESSIONと銘打ったライブで、(単にライブをそのまま収録するというわけではなくて)ライブの中でレコーディングをしてみようという企画。どんなふうにするんだろうと興味津々でした。

ライブはサポートのアコギのギタリストが一人、アーティスト本人は歌の他に曲によってアコギやハーモニカも弾くというアコースティックライブでした。

ライブハウスは約120名収容。お仕事ではなくプライベートで行ったので、機材は遠巻きに見える範囲で確認してきました。 一般的な機種は遠巻きに見ただけでも型番は分かりますから、ジロジロ見てきたわけではないです(笑)。
映像と音響機材の両分野が分かるっていう方はそれほど多くないかもしれませんが、私の場合は仕事柄です。


FOH卓はM7CL(モニ卓兼用)でFOHのスピーカーはd&b、マルチ録りはPTだったようです。
それと、舞台関係の効果照明のことは詳しくないんですが、最近はLEDのムービングライトもけっこう使われているんですね。

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(M7CLの写真は別の仕事現場で撮影したものです)

私の座席は前から4列目のややカミテの位置。FOHのスピーカーから若干近かったせいか、SRのボーカルリバーブはLF成分を(HPFで)もう少し削ったほうが自然かなあ(贅沢言えばもっと良いリバーブのエフェクターを…)と少し感じつつも、全体的には聞きやすいミックスでライブを満喫してきました。

マイクはボーカルが綺麗に録れているなあと思ったらKMS104かKMS105。
(両機種はカーディオイドとスーパーカーディオイドの指向性違い。客席から見ただけでは外見が同じなので確認できませんでしたが、音を聞いている感じではけっこう狭い感じだったのでKMS105かな?)

ノイマンがKMS104や105を出す以前、個人的にはBETA57AやAT4054、4055が好きで、ライブ収録となるとボーカル用によく持っていって(ボーカルマイクに特にこだわりを持っていないアーティストさんに)提案していましたが(笑)、KMS104やKMS105は私も欲しいマイクの一つです。
多少離れてもすぐにBETA87Aのような細いハイ上がりにならず、C535EBのようなサ行の濁りも出にくい感じ。4054をDAWできっちり処理したような音がいとも簡単に出るような印象で、また感覚的にですがハンドタイプのコンデンサーの中では指向性が狭いこともあってハウリング耐性が良さそうにも感じられました。

その他、アコギはピックアップと451(おそらく現行の451B)、アンビエントには414(LEDが点灯する現行バージョン)が2本立っていました。


ライブでは「レコーディングセッション」の時間が特別に設けられ、初披露の曲も含め途中で間違えると止まったり、P(プロデューサー)判断でリテイクがあったりと、聞いている側が手に汗握ってしまう公開レコーディングでした。

個人的には「リテイクだな」と思ったテイクがP判断でOKだったり、「良かった」と感じたテイクがP判断でリテイクになったり「感覚の違いって面白いなあ」と思っていました。
私自身は完全オフで行ったわけで、OK/NGの判断はしなくてよいんですが(笑)、やっぱりレコーディングしていると言われるといつのまにか仕事モードで聞いてしまいますよね(笑)。

でも、時間が押して仕方なかったのと、アーティストの負担軽減もあったと思うんですが、とりあえずテイク1ではちょっと間違えても途中で止めずに最後まで通しで聞かせて欲しかった…。
それと、曲中はPの指示ばかり気にせず、もっとオーディエンスのほうを見て(ちょっとこざかしい言い方をすれば、オーディエンスを信じて)歌ってくれればなあ…と、ちょっとだけ思いました。(それも演出だったのかな?)


その他、曲によっては歌詞カードが配布されていて、オーディエンスも何回か練習した後に部分的に一緒に歌ったり、即席で練習してアーティストとオーディエンスがハモったり。

女性のオーディエンスが多かったので(恥ずかしさもあって)私自身はなかなか声が出せませんでしたけど、懐かしい曲が聞けて嬉しかったし、楽しかったですね。

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しかし、個人的に不快感を感じてしまったのは(どこの誰だか知りませんが)ビデオ撮影の業者…。
ライブの本番中にカメラのプープー音(TAPE NEAR ENDまたはLOW BATTで鳴るカメラの警告音)が会場内に響き渡っていました。

音楽ライブ(しかもアコースティックライブ)の撮影でカメラのアラームボリュームを絞らずに、会場内でプープー鳴らしっぱなしっていうのはあまりにも無神経ですよね。


私も昔、同じ機種のカメラを使っていましたから、カメラ自体の問題ではなくカメラマンが警告音を絞っていないという人為的な問題だと断言しておきます。
カメラはBVW一体型でしたが、ベーカムの一体型はいまや捨て値で転がっていますから、実は不慣れな素人さんだったのかも知れません…。
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(同型機種の写真)アラーム音量と収録音声モニター音量のツマミ

2時間30分のライブをいまさらのベーカム一体型(最長30分テープ)と固定のPDを最後列のセンターに並べて撮るという選択もイマイチですが、カメラにXLRで音声入力をしておきながらプープー音が外に出るっていうことはイヤフォン確認もしていないっていうことですね。
マルチから外部にVTRを接続していたとしたらバッテリー警告だった可能性もありますが、長時間のライブをバッテリーのみで撮影するという選択も無い話です。

何れにせよタリー(ファインダー内とバックタリー)とアラームのLEDも点滅するわけですから、無人カメラだったとしてもアラーム音を鳴るようにしておく必然性は全く無いわけです。どうしてもアラームを音で聞きたいならイヤフォンでもつないでおくべきでしょう。


前から4列目に座っていた私が会場の最後方にあるカメラのプープー音(警告音)が気になって振り返ってしまったくらいですから、アラーム音量は意識的にけっこう大きくしてあったと思います。

アンビの414は私よりずっとカメラに近い位置にありましたから、しっかり拾っているでしょうね。

うちがもし撮影で入っていたらあり得ない事です。
まったく、とんでもない業者がいるもんで…。驚きですね。


完全オフで行ったのに、プープー音のせいでちょっと冷めちゃいました。

まあ、私の場合、ソニーの放送・業務用のカメラのアラームはいつも仕事中に聞いているわけですから、思わずドキッとしたというのもあります(笑)。


しかし、全体的にはオーディエンスも一緒になってレコーディングに参加していると感じることができる今回のLIVE RECORDING SESSIONはとても面白い企画だと思いました。

一体感を感じることができるこういうライブも良いですね。また行きたいです。

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テレビの音量(地デジの音量)
また久々の更新です。
今日はテレビ放送の音量のネタです。

一週間ほど前、アメリカの議会で音量が大きすぎるCMを規制するという法案が出されていましたが、日本の放送でもCMの音量が大きいという状況は似ていますね。

アナログ放送の時代から「CMになると音量が大きすぎる」という一般の方からの質問や苦情は各局に寄せられていたと思います。ラジオ局員だった当時、私も電話対応で説明した記憶があります。
最近、私の周囲では、(エンジニアではない一般の方から)テレビがデジタルになってからはCMの音量のみならず「チャンネルによって番組が聞き取りにくい」とか「しょっちゅうリモコンで音量を変えている」という話が聞かれます。
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米議会でやかましいCMの規制法案が出されているというニュースを見た後、ネット上で検索してみると日本国内でも同じ疑問を感じている方は私の周囲だけでなくかなり多いようです。
ネット上のQ&Aサイトなどでは番組とCMの音量の差を「モノラル番組とステレオCMの違い」だとする回答があったりしましたが、完全に間違っているとまでは言えないものの、主な原因とはかけ離れていますね。


かなり昔、CMは「音量が大きいのも小さいのも広告の趣旨であり演出である」という観点から、放送局に納品されたCM素材は、基本的に搬入テープに記録されている基準レベル(1kHz=0VU)に合わせるだけで、本編の音量に応じての調整はしないのがお約束でした。
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※本来は基準レベルに合わせれば、CM本編も適切な音量になるはず…

しかし、広告効果を上げたいがために他より音量を大きくして目立とうとするCMが増え、みんなが負けじと対抗したためにCMの音量は全般的に大きくなってしまいました。

かなり以前から、国内の業界内でもCM音量の適正化を求める声が上がっていましたが、残念ながら浸透はしていないようです。
アメリカではCM音量を規制する法案が審議を待っている状況ですが、具体的にはどんな内容なんでしょうね。


さて、現在の国内のテレビ放送においてですが、基準に従って適切な音量で制作されている番組(番組にも色々ありますが)に対しCMの音量が大きすぎるため、多くの放送局が非公式にCMの音量を調整しています。

「これ、言っちゃって良いの?」ですが、どの程度、どのように調整しているかを関連団体や局側が代理店や制作会社などに公表している例は聞いたことがありませんが、CMが放送時に音量調整されている事は以前から業界紙などに掲載されてきた事ですので、周知の事実と言って問題はないと思います。
私が確認できる範囲では20年ほど前にはすでに行なわれており、放送局によっても対応は異なるようです。具体的には局内制作の番組を○dBアップする、CMは一律で○dBダウンする、収録レベルが○○dBを越えるものは不良素材として返品するなどの対応がとられています
…やっぱり詳しくは書けません。すいません。

しかし、ある程度調整されている現在でも「番組よりCMの音量が大きすぎる」という話はよく聞かれます。あらかじめ音量を調整されることを前提にCM納品の音量がさらに上がっていたり…という悪循環もあるかもしれませんね。


音量を確認する場合、これまでは主にVUメーターが用いられてきました。VUメーターは本来「音量感」を表示するとされるメーターなんですが、実際に音を聞いた時に感じる音量感、聴感上の音量は、スピーカーやヘッドホン、環境や聞く人の感覚によっても異なるので、VUメーターだけではなかなか判断しにくいのが実際です。
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VUメーターはもともと電話機の基準レベルを監視するために開発されたメーターで(Wikipediaより)、規格として「信号が発生してから正しいレベルを表示するまで0.3秒」かかるようになっています。言い変えれば「音が0.3秒持続していなければ正しいレベルは表示されない」ため、突発的な音に対しては正しいレベルを表示しません。

また、エンジニアによっては「VU計が振れにくいイコライジングやリミッティングをして音量を上げている」と言っている人もいるとおり、VU計はある程度小細工できてしまう側面もあります。(小細工すると音質は…ですけどね)

また、ピークメーター(PPM)はレコーダーや伝送路のクリップ(飽和)を確認するためのもので、収録などの際は必要不可欠な存在ですが、聴感上の音量を計るメーターとしてはあまり役に立ちません。(後述)
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その他、映画業界では予告篇の音量がやかましすぎるということで、聴感補正カーブが入った一定時間内の平均レベル「Leq(m)」を表示するラウドネスメーターの使用が推奨されています。
Leqについては色々と思うところがありますが、このメーターでは「突発的な大音量の前後に無音部分を作って測定値を下げる」という小細工がほとんどできないようなので良さそうですね。



さて、最近、近畿ローカルでは放送音量に関してちょっと変更があったりなかったり……。ということで、個人的に検証してみました。
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各チャンネルの色々な番組の音をデジタル接続(PCM)でDAWに収録しておき、傾向やピークを見てみたところ、なかなか興味深いサンプルがたくさんありました。

アナログ放送の時代は過変調で不要波を出さない(笑)ためにもペッタンコにしていたので、チャンネルの違いによる音量差はそれほどありませんでしたが、地デジでは各社、一部の局を除いては音量がバラバラでとても驚きました。
一つの放送局でもネット受けやローカル送出、生放送や完パケ番組、CMなど状況によって様々な音量の差が確認できました。

興味深いものがいろいろあったんですが、本物を公開する事は出来ないのでフリー音源を使って、ある状況を再現してみました。

左がピークメーター、右の上の段がVUメーター、右の下の段が先日紹介したPPMです(-20dBFS=「4」)
VUメーターの0VUが何dBFSに設定してあるかは、某あたらすぃ基準という事で…。

00m00s ネット受け番組本編
00m13s 提供コール
00m25s ローカルCM
00m43s ネット受け番組本編
01m19s ローカルCM
(分かりやすく組み合わせています。実際にはこのような短時間のうちに同様の順序で切り替わることはありません)

00m00sから00m43sまではネット受けの番組が終わってローカルのステブレが入る時の状況。
00m43sでの変化はローカル送出のスポットCMからネット受けの番組に切り替わる時の状況。
01m19sの部分はネット受け番組から提供コール無しでローカルCMに切り替わった時の状況です。

注目すべきは、CMにありがちなやかましいコンプレッションではなくて、ピークメーターです。
(CM部分のコンプレッションですが、3360○で紋切り型仕上げ!! という感じの、詰めすぎで破綻しているような古臭い仕上げを作ってみました。マルチバンド機で上手に設定すればこんなには破綻しないんですけど、こういう音質のCMって皆無とはいえないですよね)

この再現では番組本編とCMのピークの差は基本的にたった2dB。提供コールとCMのピークは同じです。
(※たまたまサンプルとして確認した-14dBFSをピークにしている番組は特殊ですが、多くの場合ピークレベルだけで見れば番組もCMもそれほど変わりはありません)

極端な再現例ではありますが、コンプレッサーとリミッターの設定で、ここまで「聴感上の音量」は変わってしまうんですね。

また、再現ではローカルCMのピークを-12dBFSとしていますが、数分後のローカルCMのピークはちょくちょく-4dBFSまで行っていました。番組とCMの組み合わせによっては、聴感上の差は再現映像以上かも。
ローカル局としてはネット受け中の「番組とCM」の聞こえのバラツキも頭が痛いところでしょうが、この某局のローカル送出レベルはどう変わってしまったんでしょう…

全てが統一されるなら良いと思いますが、ネット受けとローカルで送出基準が違っていては、CM搬入のレベルが適正化されたところで、聴感上の激しい差は解消されないのでは…? (何か試行中だったんでしょうか?)

その他、-9dBFS、-6dBFSで止めているであろう局、生番組でくしゃみをしたらクリップしてしまう局など色々な状況が確認できましたが、大阪のいわゆるV局ではよくコントロールされていて全体的にまともと言えるのは数局。
その他では一般視聴者の方が「しょっちゅうリモコンで音量を変えている」という理由がとてもよく分かる結果でした。だめじゃん。


放送前の最終段では、以前紹介したOPTIMODなどで自動的に音量調整はされるんですが、最終リミッターを自前で調整していないところもあるようですし、どちらかと言えば音を詰めて音量を上げる機材なのでもともとコンプやリミッターで限界まで詰め込まれたCMの音は(ピークレベルとしてはそれほど違いがないという事もあって)自動的にはなかなか小さくはできないんですね。(レベルが高ければAGCで下がりもしますけど、ガンガンに詰め込まれたCM素材の聞こえ方は直りませんもんね)

結局、人が判断しながらフェーダー上げ下げしないとだめなのか…。というかマスターの仕組みを変えて数系統に分けて処理すれば自動で何とかなりそうなんですけどね…。


アメリカで審議予定の法案も「音量」の評価についてはなかなか難しいところだと思います。新しい規格のラウドネスメーターに期待でしょうか…。今後を見守りたいですね。


米議会のCM音量規制法案のほか、ネットでテレビの音量について検索していたところ、数日前のある音楽番組がびっくりするようなミックスで放送されていたのがかなり話題になっていました。私もちょうどBDレコで録画していたんですが、やっぱり一般の方も違和感を感じられた方が多かったのですね…。
途中から生で見だして、えっ? またメイン卓NGとか?? と思いきや、会場が変わっても…。

何度かクリアーな拍手が突然入ったりしていたので、もしやと思ってFFTで見たら拍手はMD出しのような感じでした。「素材出し」はアリだとしても、フェードも無しで素材の途中からいきなり拍手を「パーッ」と再生開始するっていうのは驚きです。ありもん?と最初に感じたのは無音状態からいきなり全開の拍手が聞こえ出した時だったんですが、生の拍手だったとしてもいきなりアサインONは無いですね…。
肝心の曲のほうはまともに聞けたのが再生音源系のみだったのが残念でした。

卓のアサインがフリーズしたとされるのが2年前。今年は何があったんでしょうか…。どなたか知りませんけど、頑張って来年こそリベンジしてくださ~い。
タリー連動 インターフェースの製作
先日、ある会社さんからのご依頼で、スイッチャーのタリーインターフェースボックスを作りました。

トップカバーをあけたところ。(チェックボタンつき)
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このブログをご覧いただいている方はご存知の方が殆どだと思いますが、「スイッチャー」とは、テレビや映像制作の現場で映像を切り替える機材のことです。
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それから、タリー(タリーランプ)というのは、カメラが選択されている時に点灯する(一般的には赤い)ランプのことで、スイッチャーから出力されるタリー信号をCCU(カメラコントロールユニット)のタリー入力に接続しておくことで、スイッチャーで選択されているカメラのタリーランプが点灯し、出演者やカメラマンに「このカメラが選択されていますよ」と知らせるものです。

今回作成したのは、そのスイッチャーのタリー出力を使って外部機器を制御するためのインターフェース。このタリー連動はキー局や準キー局のスポーツ中継、選挙特番などで使われています。

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今回の発注元さんが展開しているシステムは、既存の他社システムより低価格かつ圧倒的に高機能・高品質。今後はいままで導入できていなかった地方局や制作会社、ケーブル局などでも導入が進んでいくと思います。
(今回は特定機種のI/Fを弊社が作っただけで、弊社が開発したんではありません)


スイッチャーついでに、懐かしのBVS-3100シリーズ。
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きっちり調整しようと思うと時間がかかって面倒でしたね…。特性は悪くないんですが、特に丸ワイプが真円にならなくて…(笑)。
左手前はDFS-500。これまた懐かしい。

右奥はBVE-2000のキーボードです。弊社ではノンリニアへの移行でBVE-2000は早くに廃止(売却)していたんですが、やっぱりリニアのほうが手っ取り早い作業も…ということで、BVE-2000V2はBVW-75とともに今年になって再配備しました(笑)。


それから、技術の進歩で今や小型スイッチャーでもDVE(デジタルビデオエフェクト)内蔵が当たり前ですが、昔はPinP(ピクチャーインピクチャー、縮小画面)をやろうと思ったら、スイッチャーに加えてこんな効果機が必要でした。

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かつて弊社のリニア編集システムで使っていたFOR.AのMF-2000(操作部)
(MF-2000はずいぶん前に売却しました)

本体ご開帳~。
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MF-2000の本体は6Uで重量は20kg以上…。学会や展示会など、昔は中継映像制作で持ち出していたこともありましたが、その頃はカメラ関係とVCR、スイッチャー周りだけで軽い引越しみたいな感じでした(笑)。

今はテーブルにちょこんと置ける小型スイッチャーで、この機種以上の事が簡単にできちゃいます。しかもHDで。
HD対応の小型タイプで2M/E機がほしい今日この頃です…。


さて、昔話はさておきタリーインターフェースですが、スイッチャーから出力されるタリー信号、実はスイッチャーのメーカーや機種によって信号規格や端子はバラバラ。

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今回作成したタリーI/Fのリアコネクター。(DFS-700、MVS-8000などに対応)

スイッチャーのメーカーによって規格が違ったりするほか、同じメーカーの機種でコネクターが同じでも、信号やピン配列が違うものがあるので、様々なスイッチャーに対応するインターフェースを作る場合はそれぞれの機種の仕様を全て確認しないといけません。

各社、各機種のサービスマニュアルやセットアップマニュアルを確認していくと、あまりの統一性の無さにだんだん腹が立っ… もとい、コネクターのピン配列ひとつとっても「分かりやすいように」というそれぞれの設計者の実に細やかな配慮が見えてきます(笑)。

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今回のI/Fは、対応させるスイッチャーの機種が限定されていたので、わりと単純だったのですが、周辺ケーブルやコネクター、端子部分も含めると細かいハンダや導通チェックが100ヵ所ほど。
専用工具があるとはいえ、大量のAWG28の被覆剥ぎ取りや細かいハンダはけっこう大変でした。ちょうど編集で日程が詰まっていた時だったので、I/F作りは夜から朝までの作業が3回(笑)。
(間違った線を切ると爆発する仕掛けは入っていませんよ。笑)


もっと簡素化出来なくもなかったんですが、私の手を離れて使われることを考慮して耐久性の高いボックスに収め、ハンダ部分や圧着部分は全て熱収縮チューブでカバーしておきました。当初の予定にはありませんでしたが、実はおまけで今後の拡張にも容易に対応できるよう将来用のケーブルも結線して入れてあります。テストスイッチも当初の発注内容や見積もりには無かったんですが、「あったほうが便利では?」と提案しておまけとして採用。

耐久性や拡張性、見えないところこそしっかり作る!!。神は細部に宿るのです。…いや、ハンドニブラーで開けたコネクター用の穴と、ハンドドリルで開けたスイッチの配置は見ないでください(笑)。

このタリーI/F、私は今年は行かなかったんですが、先月11月中旬、とある場所で3日間無事に機能していたとのことです。よかった。


えー、私は今回のように市販されていないような周辺機器を作ったり、TMやTD、カメラマンとして複数の会社が絡む制作に参加したり、他社さんの制作システムの構築や更新・改修にも関わったりしていますが、うちの会社の特徴は撮影・録音、編集など制作技術の質のほうです!(笑)



おまけ。食欲の秋!

私の実家(仙台にいる両親の趣味の畑)で採れたさつまいも。
やきいも にしておいしくいただきました。
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私の両親もそうですが、うちの奥さんのお父さんも趣味で畑をしていて、しょっちゅう畑で採れた野菜をもらっています。農薬をほとんど使わないで育てた野菜っておいしいですね。感謝感謝。
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