大阪の映像制作・制作技術会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。                    (文章や写真を引用される場合はご連絡ください)
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波形モニターの修理
最近忙しすぎて更新できていなかったので軽いネタを1つ。

盆明け、スタジオ撮りに「念のため」で波形モニター(ラスタライザー)を持っていったら、数日前までずっと使っていたのに電源が入らなくなってました…。(泣)

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うちの会社では持ち出し用には外部のモニターテレビに波形を表示する、軽くて持って行きやすいラスタライザーというのを使っています。
以前は同じ機種が複数あったのですが、HD化を控えて余剰分は処分してしまいました。

波形モニターが壊れた時、撮影自体はほぼ固定でのカット撮りだけだったので、カメラのゼブラ表示の輝度設定を何度か変えて顔や背景の輝度を確認しつつ…で事なきを得ましたが、持ち出し用の波形モニターが無いのは困ります。


最近、一部の液晶(ピクチャー)モニターでは簡易波形表示機能が付いているものもありますが、拡大も調整もできず、(多くでは)ベクトル表示もできないので、液晶画面の輝度の再現性の悪さを補う程度。撮影時の細かな調整用としては力不足です。
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最新機種でも、10インチ程度ではHRのCRTを越える液晶は無いですね。最近まで、各社の最高グレードの小型液晶モニターは某一社の同じパネルでしたし。
液晶の場合、基本的にD93、D65の切り替えもLCDパネルの部分でシミュレートしているだけですから、白だけは何となく合ったとしても、色に関しては正確性に欠けるんですよね…。

液晶にはもっともっと進歩して欲しいと願いつつ(笑)、故障したラスタライザーのメーカーに電話してみると…
「故障内容を問わず標準修理で10万円です」との事。

(私の心の声)
「どひゃー。中古の5850と5860のセットだったら3セットくらい買えるじゃん…」

うちの会社ではもっと高級な(笑)一般的なブラウン管式の波形モニターもあるんですが、重さは15kg以上…。やっぱり持ち出し用としては軽くて便利なラスタライザー(1kgくらい)を使いたい…。


以前、他社の波形モニターが故障した際、中を見たら電源部のヒューズが飛んでいたことがあって、「何か異常があるんならヒューズ交換だけしても良くないな。ちゃんとメーカー修理に出して見てもらおう。」と思ってメーカー修理に出したら、「ヒューズ交換しました」だけで5万円。
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(写真と内容は関係ありません..)

修理報告書を見て「えー?」と思って確認したら、やっぱり他のチェックは一切何もしてくれてない…、という事があったので、今回は自分で修理できないか見てみる事にしました。

いまさらですが、ヒューズ交換だけなら自分でやれば100円で済んだのに…
代理店がだいぶ上乗せしたのかもしれませんが、その後、そのメーカーの製品はうちでも買わず、システム構築をする際にも選ばなくなりました…。


さて、今回故障したラスタライザーですが、校正も最近で、それまでは何の問題もなく正常だったので…
まずは電源ユニットのヒューズを…。 切れてない…。 ふむ。
というわけで次に電源ユニットの出力電圧を…。 出てない。 おお。

正常に使えていたとき、通電した瞬間に電源ユニットからわずかな音が出ていたのが、故障してからは聞こえなくなっていたので、「電源ユニットだろうなあ」とは思っていましたが、やっぱりそのようです。

校正や調整を伴う修理であれば私もメーカーに依頼しますが、ユニット交換だけなら誰でもできますから、自己責任ならやっても良いですよね。
このラスタライザーに関してはサービスマニュアルも持っているので自分でも校正できなくはないですけど…。


電源ユニットが別メーカーの汎用品だったので、ネットで探して即注文。
\9,000-弱なり。アジアの某国から一週間で届きました。
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(左が故障したもので、右が新品)

電源ユニットの部分で使われている星ネジのドライバーも買ってきておいたので、早速自分で交換しました。
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はいっ。 ということで修理完了。 正常に動作しています。


大げさな話ですが、これも経費を節約する企業努力の一つだと思います。

うちの会社は映像制作会社・制作技術会社として低価格だけではなく仕事の品質や信頼性をとても重視しているのですが、当然、経費の節約ができれば制作費にも反映しますから、お客様もうちの会社もハッピーなのであります。

選択と集中は重要ですね。
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お盆もお仕事です
2日ほど他社さんの現場のお手伝い(カメラ)で中国地方に行って来ました。

自宅に帰れたのは夜中の1時過ぎ。帰りの道中、私はちょっと寝ちゃってたんですが、岡山あたりはかなり雨が激しかったですね。

新しく出たソニーの業務用HDカメラ(HXC-100)を初めて使いました。(残念ながら、うちの会社で買ったんではなくて、他社さんの機材です)関西では初の導入例なんだとか。
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1/2インチCCDのXDCAM HDでは感度がF8(2000lx、89.9%反射)と暗く、S/Nもそんなに良くはなかったので、撮影用の照明を足せない条件ではとても大変だったわけですが、HXC-100やHSC-300ではHDW-750などと同様のF10になったので、やっとSDカメラに近い感覚で使えるという感じです。
しかし、放送用のHDCシリーズと比べるとだいぶ安くはなっていますが、それでもHXC-100本体だけで定価は240万円ほど。レンズやCCU、コンパネやケーブルまで含めると1セットでおよそ500万円(定価ベース)になります。
また、このカメラは単独では記録部を持たない中継専用の仕様なので用途は限定されます。
SD時代は目的に合わせて組み合わせが変更できたりしましたが、今回の新しい機種は用途限定だと考えるとまだまだ高いですよね。

先週はVEとして、今回はカメラマンとして初めてこのセットを使ったので取説も見て機能や設定を確認しました。主な特徴ですが、HXC-100は2/3インチCCD、感度がF10(59.94i,2000lx,89.9%反射)です。HDの撮影モードでは1080では59.94iと50i、720では59.94pと50pに対応しており、60p、60i、24p、23.976pには対応していません。
その他、リターンが4系統(SDI/VBS混在可)見られるようになっていて、カメラ本体からもHD-SDIが出力できるほか、ダウンコンも入っていてVBSでも出力できます。プロンプトビデオはVBS専用。また、インカムは4ワイヤー仕様で制作・技術ラインが選択できるほか、PGM AUDが2系統入力できます。インカムは設定次第でクリカムやRTSとも互換性があるようです。
その他、カメラ~CCU間の音声チャネルが2chになっていたりと、放送用(HDCシリーズ)により近い仕様になっていました。

欠点としては、ホワイトセット時もマニュアル時も色温度の数値が表示されなくなったこと。それと、CCU本体に付けられるコンパネでは機能が限定されるので、放送用のような操作項目や操作性をCCU側で求めるのであればRCPシリーズのリモコンが必要です。

また、従来、ソニーのショルダータイプの業務用カメラでは、中を開けてサービスモード(本来はメーカー調整の項目のため説明書には書かれていません)に入るとカラーマトリクスやガンマ、ディテールの細かい設定が調整できて、好みの設定や個体差調整が可能なので私はよく調整していたんですが、DXC-D50やXDCAM HDではそれらの一部の項目がユーザーメニューに加わり、HXC-100ではそれに新しい機能が増えた感じです。機能は満載ですが、一般的な業務ユーザーが数多くの機能を活用できるかは微妙だと思います。価格からして業務用の範疇だと思っていましたが、仕様や機能はほぼ放送用でした。メモステが刺さりますが、従来通り設定値の管理用です。

どうせメモステが刺さるなら、家庭用の機種で使っているエンコーダーを載せたりしてAVCHDででも録画できたら楽しいと思いますが、業務用・放送用でそんなことをしたら他の業務用製品が売れなくなりますから、間違ってもそんな楽しい機能は付かないでしょうね。(笑)
ちなみに、XDCAM HDのカメラでフォーマットしたメモステはフォーマットが異なるのか「カードエラー」を起こしました。XDCAM HD/422ではカメラ自体がリナックスOSで動作しているとの事でしたが、HXCはまた違うんでしょうか。DXC-D50とXDCAMでもメモステは互換性がなかったですね…。


便利なのは、自分のVF上にリターン映像を重ねる機能。
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ミックスカラーやレベルが変更可能でした(今回はモノクロVFですからカラーは関係ありませんけど)。このとき、私は最終的には13%ミックスが最適でした。結果的に常時ONで何ら問題ありませんでしたが、アサインボタンでミックスをON/OFFできるようにも設定しておきました。
万が一の押し間違いが怖かったのでとなりの5600kのアサインボタンはFAN MAX(!)に変えておきました。

ミックスレベルが濃いとわけが分からなくなると思いますが、自分のカメラの映像にほんのわずかにPGMが重なって見えるようにすると、リターンを押さなくても常にPGMの状況が微妙に分かるようになります。(旧HDCのようなVFのPinP機能では、自分の撮っている画の一部が見えなくなるので嫌)

特に、自分のカメラが被写体の動きをフォローしている時など、リターンを長押ししてPGMの状態をしっかり見ることは出来ないので、うっすらと重ねてくれる機能は便利だと感じました。
今回もリターン映像をしっかり見たいときには従来と同様にパン棒につけたスイッチを何百回となく押して見ているわけですが、従来のリターン押しだけでは確認しきれなかった、PGMの映像の状況やカメラの動き、カットの繋がり、フレーミングやサイズのバランスをより認識しやすくなりました。

今回は2カメだったわけですが、自前の小型液晶(三脚に固定)にプロンプトビデオの回線を使って、もう一台のカメラの映像を常に出していました。
これだと自分にタリーが来ている時でももう一台が何を撮っているかチラ見できるので、繋がりも考えたカメラワークができたと思います。
(最初はリターン2で別カメラの映像を見ていたんですが、レンズリモートにリターン2のボタンがなくてカメラ前のRECボタンにアサインしていて、レンズに手がかかっていると押せなかったのでプロンプトビデオで外部のモニターに出しました。もう一台のカメラのVBSから直接繋がなかった理由は、長いBNCケーブルが無かったのと、年上のカメラマンのカメラから直接ケーブルを繋いでモニターを自分の手元に置くというのを遠慮したかったからです…)

事故やミスの無い確実なオペレーションが出来るのは当然として、新しい機能も活用してこそ、全体的な質の向上にも繋がりますよね。

話は長くなりましたが、カメラはけっこうS/Nも良くて好印象でした。局でもHDCは高すぎるから買えない(買わない)という話は聞かれましたが、今後、地方などでは地上波局でもHXCやHSCシリーズを中継・スタジオ用として導入する例が出てくるかもしれないですね。使用可能なトライの長さがHSCで900m、HXCで600mとの事ですが、この部分が問題にならなければ、またHSCは箱レンズのアダプター(操作性が違いますが、ELH-xx-xxなどレンズメーカーが出しているスタンダードレンズアダプターのほうが安く、1/4くらいの価格ですが)も出ているので88倍、100倍などの高倍率レンズを使用する中継用としても問題なさそうです。
感度の悪い古いHDCより、HSC、HXCの方が良いかも。


出張のお土産は高速道路のサービスエリアで買ったこちらのバウムクーヘン。
お盆ですごい人でした。
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今年のお盆、お仕事のお休みはありませ~ん。(泣)



それから、ついでに書くような事でも無いんですが、のりピーさんの事件は残念でしたね。自分から出頭したのがせめてもの救いだとは思いますが、しっかり反省して、まずは人として立ち直ってほしいですね。

のりピーさんとは一度だけですが、だいぶ前、ある番組の単独取材でお会いしたことがありました。いつお会いしたのか資料をひっくり返してみたら、ちょうど5年前の夏でした。(私はカメラを担当)
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私もロケは数千回行ってますから、はっきり言って憶えていないことのほうが多いんですが、この時のことはよく憶えています。
一度しかお会いしていないので断言はしませんが、その時ののりピーさんはかなりのハードスケジュールで疲れていたにも関わらず、カメラが回っていない時も疲れた表情は見せず、何かの「待ち」が発生しても嫌な顔一つせず、常に笑顔を絶やさない「頑張り屋さん」という印象でした。
それと、周囲に気を遣う静かでおとなしい方だなと感じました。
5年前の話ですけどね。

今回、なぜあんな事になってしまったのかは分かりませんが、今はタレントとしてどうこうと言うよりも、しっかり罰も受けて反省して、まずは人として、「母親」として立ち直ってほしいですね。
おすすめヘッドホン (その2)  おすすめと、そうでないものも…
さて、今日はヘッドホンの第二段です。

前回はお仕事で最も使用頻度の高い密閉型のヘッドホン(HD25-1,MDR-7506)を紹介しましたが、今回はその他の機種や目的別のおすすめを書きたいと思います。例によってぜんぶ私の個人的な感想です。

さて、テレビ取材のクルーなどがこんなヘッドホン(写真左)を使っているのを見かけた事はありませんか?
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写真左はエレガのDR-631C、写真右はソニーのMDR-Z400と言う機種です。ともに密閉型です。

■DR-631C (エレガ)の特徴
この機種は30年以上前からあったそうですが、今でも販売されています。弊社にあるのは「FUJIKI ELEGA」時代のかなり古いものです。(あるOBから譲り受けました)
そのルックスは某ヘッドホン読本の表紙に描かれたほど独特ですが、音質も非常に独特。ローもハイもばっさりありません。
極めて稀にまあまあ聞けるソースもあるんですが、このヘッドホンで音楽を聞いて「良い音質だ」と感じる方はほとんど居ないと思います。
分かりやすく言うと、電話のような狭帯域の音です。原音とかなり違う音質で鳴ってくれるので、そういった意味では識別用として適しているのかもしれません。

お使いの方からは「声の収録のみに特化しているんですよ」と説明されることがあります。確かに第一、第二フォルマントあたりの特性や解像度は良いと思うのですが、個人的には声のみの収録でももっとローもハイもしっかり確認しておきたいので、ほとんど使いません。また、DR-631Cは音楽鑑賞にもおすすめはしません。

ただ、ベテランミキサーの中にはこのヘッドホンで音楽番組のミックスができる人もいるそうです。

どのヘッドホンを使う場合でも言えるのですが、収録やミックスでヘッドホンを使う時に重要なのは、自分が基準にしているスピーカーと、その時に使っているヘッドホンから聞こえる音の「音質の差」を、普段から聞き比べをしておくことによって、いかに自分の感覚として変換または補正できるかなので、慣れ親しんでいる方ならばDR-631Cでも色々な用途で使えてしまうんでしょうね。
DR-631Cでまともに音楽番組のミックスが出来るとはにわかには信じられませんが、最近のフラットテレビの音の聞こえにくさを再現する一種のシミュレーターとして考えると、最終段階でちょっと聞いてみるのもありかも。


■MDR-Z400(ソニー)の特徴
写真右は1994年頃に購入したソニーのMDR-Z400で、現在は廃盤です。DR-631Cと並んで同じ写真に出ている意味は特にありません。(笑)
ルックスは現行のMDR-Z150やZ300に似ていますが、ヘッドバンドの長さ調整部分がZ150やZ300と違って金属なので、軽く踏んでしまっても破壊しません。音質もZ300やZ500DJより自然だと思います。
MDR-Zシリーズの上位機種のような「大きな最大入力」への対応はできませんが、音質とサイズのバランスが良い機種です。(個人的にヘッドホンで3W入力とかが必要な意味はよく分かりません)

樹脂製のハウジングで中域にクセがありましたが、ゼンハイザーのHD25-1の中身を模して同じような吸音材を詰めたらかなり改善され、「使えるヘッドホン」に変身してしまいました。

少々古い機種ですが、「音が自然で聞きやすい」「軽くて疲れない」と言われて、弊社ではディレクターや監督のモニター用ヘッドホンとして長らく好評です。


さて続いてはこちら
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写真左がオーディオテクニカのATH-M30、写真右がソニーのMDR-CD770です。

■ATH-M30(オーディオテクニカ)の特徴
現行品(2年前に購入)です。密閉型。モニター用として販売されているヘッドホンの中では最も安い価格帯で、実勢価格で\5,000-ほど。
デザイン優先の同価格帯の民生ヘッドホンと比べると、価格対性能はとても良いと思います。
こちらもHD25-1の中身を模して吸音材を詰めたら、アタック感や篭りが改善できました。

しかし、やはりテクニカのクローズドは音楽観賞用としてはクラシックなどには向かず、ジャカジャカ鳴る系に向いている感じ。
ぱっと聞いた感じはATH-SX1の方向性に近い印象を受けますが、ローは違います。同社のPro5、Pro6のように変なところで共振がある篭ったローではありませんが、ATH-M30もローは明らかに出すぎ。

使っているうちにローは減っていきますが、それと共に高域は濁っていきます。価格や品質としては、素材チェック用や予備用として編集室に転がしておくにはちょうど良い感じ。
個人的に嫌いではないんですが、音楽のミックスに使うとスピーカーに切り替えた時にバランスが悪いんです。(たぶん、この機種に慣れていないからだとは思いますが…)


■MDR-CD770(ソニー)の特徴
1997年頃に購入した密閉型。廃盤機種です。価格は1万円ほどでした。
ごく一般的な音楽観賞用のヘッドホンです。
薄めの樹脂製のハウジングなので遮音特性もフラットではありません。ミッドに少しピークがありハイがちょっと耳につきますが、ユニットの口径が大きいのでクラシックの録音用などとしてたまに使ってみたりしていました。外部からの音があり、オープンタイプの大型ヘッドホンだと多少不安になるような時にちょうど良い感じでした。こういうタイプのヘッドホンもたまに収録用として便利に感じる時があります。


続いてはこちら。
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写真左がベイヤーダイナミックのDT811、写真右がゼンハイザーのHD414です。

■DT811(ベイヤー)の特徴
10年ほど前に購入。仕様としては密閉とオープンの中間の「セミオープン」タイプです。有名なゼンハイザーの大口径オープンほどの開放感はありませんが、密閉型ともまた違う印象です。
録音やミックス用としてはまず使わないのですが、ジャズやジャズボーカル、クラシックの観賞用としてはけっこう良いと思います。
ローがちょっと豊か過ぎますがハイが綺麗に落ちるので、~35,000Hzまで再生できるという仕様ながら、ハイが突き刺さらない自然な感じです。
DT811は廃盤ですが、ベイヤーのセミオープンタイプはDT880シリーズが現在も販売されています。

■HD414(ゼンハイザー)の特徴
1990年代後半に販売された、HD414の復刻版です。HD414は世界初のオープンエアータイプとして1967年に発売された機種で、知る人ぞ知る機種。これもまた某ヘッドホン読本の表紙になっているそうです。
見た目はチープですが装着感が良く、自然で聞きやすい音です。ローはあまり出ず軽めですが、オープンタイプで外の音も自然に聞こえるので、ラジオの出演者用や、レコーディングでは演奏者のモニター用としてもよく使用されています。音漏れがマイクにかぶりやすいんですけどね…。
スポンジのイヤーパッドは交換部品が入手しやすいので、今でもよく使っています。
一度、妻に貸してからは、「このヘッドホン良いね」ということで、ほとんど妻専用になっています。

HD414は現在はもう買えないのですが、一度使うと欲しいと仰る方が多くて、譲ってほしいという話もけっこうあったのですが、私も気に入っているので何度かお断りしました。
どうしても欲しい方にはこちら↓のHMD410-6をおすすめしています。(何人か購入され、端子を付けてあげました)
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テレビのスポーツ中継などでアナウンサーや解説者がつけているやつです。

厳密にはHD414ではなく、同じく廃盤のHD410にマイクが付いたヘッドセットだと思われますが、新品で入手できる中では最もHD414に近い機種です。
HD414と比べると、HMD410-6は業務用として販売されているので価格は高いのですが(定価5万)、ラジオDJさんやアーティストさんにはマイクも付いているほうが便利かも。。
HMEはまだマシですがHMDはちょっと鼻声になりますけどね…。

余談ですが、ヘッドウォーンマイクはCOUNTRYMANのISOMAX Headsetがとても良いです。ラジオ時代はよく使いました。(ただ、試しに付けてみたら私の頭には小さすぎてすごく痛かったですけど…)


と言うわけで、色々なヘッドホンをご紹介しましたが、全て私個人の感想ですので参考にはならないかもしれません。ヘッドホンは「慣れ」でも大きく変わるので、音質の感想は人それぞれです。
長い間、HD25-1を越えるヘッドホンを発見できていないので、皆様のおすすめヘッドホンを教えていただけるとうれしいです。

それから、インイヤーのタイプ(カナルタイプ)は、ヘッドホンステレオ用としてソニーの機種をよく使っているのですが、最近流行の海外製品などは試したことがないので良く知りません。こちらも皆様のおすすめヘッドホンを教えていただけるとうれしいです。なんとかリサーチ社のんが良いとか?!

あ、HD25-1Ⅱの事を書くのを忘れました。。
おすすめヘッドホン (その1)
えーと、またVTRのネタはちょっとお休みで、今日はヘッドホンのお話です。

仕事柄ヘッドホンをよく使いますが、ヘッドホンをしているとクライアントさんなどから「おすすめのヘッドホン」を教えてほしいというお話をよく伺います。

十中八九、音楽鑑賞用のヘッドホンをお探しだと思うのですが、私たちが収録現場や編集で使うヘッドホンはどちらか言うとモニター用途向けが多いので、音楽観賞用として使うにはちょっと不便なところもあったりします。
また音楽観賞用のヘッドホンは、音質はもちろんのこと通勤中に使いたい方は音漏れの少なさ、また長時間使いたい方は装着感を第一に選択されたり。それぞれ重視するポイントが違うのでなかなか難しいですね。

しかし、「おすすめはありません」「ご自分でお好きなものを探してください」と言ってしまっては面白くないので、お仕事で使っているヘッドホンではありますが、個人的なおすすめをば。
(音楽観賞用は数が多すぎてよく分かりません…)

まずは弊社の収録現場で最もよく使っているのがこの2つ。
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ゼンハイザーのHD25-1(ドイツ製時代のもの)とソニーのMDR-7506です。

■HD25-1(ゼンハイザー)の特徴  (私個人の感想です)
(ドイツ製時代のHD25-1です)
HD25-1は片耳モニター機能などの特徴から、DJ用などと分類されて販売されていましたが、音量を大きくしなくても音質や解像度が非常に良く、セリフ収録だけではなく様々なジャンルの音楽ミックスにも使えます。

例えばオーケストラで全ての楽器が鳴っている中で特定の楽器の旋律を追えたり、他のヘッドホンではボケてしまうような音でもバランスの良いモニターが出来ます。ノイズやソースの良し悪しもはっきり聞こえてしまいますが、個人的には鑑賞用にも良いと思っています。

装着感は側圧が強めで耳たぶを潰す形になるので、長時間使うと耳が痛くなることがありますが、遮音性能は密閉型ヘッドホンの中でも高いほうです。
ただ、ヘッドホン自体の音質に強いクセがないためか、ライブ会場内などで収録用ミックスを作ったりする場合など、条件によっては外からの音とヘッドホンで鳴っている音の区別が付きにくくなることがあります。そんな時は音量を上げたり、音量を絞りきって外から入ってくる音を聞いたり、ヘッドホンを外して状況もよく確認しておかないと、ローが不足がちの収録ミックスになっちゃったりすることがあります…。
まあ、どのヘッドホンでも言えることですが…。

また、コードはスチールワイヤー入りで頑強ですが、ストレートで長さが1.5mしかないので大型卓で使う際はヘッドホン用の延長コードがないと困ります。端子はL字のステレオミニプラグ(標準変換付属)です。
ユニット、イヤーパッド、ケーブル、ヘッドバンド、ヘッドクッションはそれぞれ部品としても買えます。イヤーパッド(\3,000-)は2年程度で交換している感じです。

HD25-1にはいくつかのバージョンがあるらしく、1980年代後半から1997年頃まではドイツ製、正確には分かりませんが1999年前後からはアイルランド製に変わっています。ドイツ製とアイルランド製では全く音質が違い、ドイツ製ではミッド~ミッドハイにメリハリがあってとても聞きやすいのですが、アイルランド製はドンシャリで音量を上げないとディテールが聞こえず、さらに歪みっぽくなっている気がします。
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個人的にはドイツ製時代のものに慣れているので、アイルランド製のHD25-1には違和感を感じます。初めてアイルランド製のHD25-1を聞いた時は完全に別物だと感じました…。

HD25-1を使い出したのはけっこう昔で、高校生の頃、地元の県域FMラジオ局に(当時、高校生が企画・制作・出演する番組があって)出入りしていた1993年、モニター用として良いヘッドホンが欲しくてエンジニアさんに質問したりしていたんですが、当時勧められたのはAKGの確かK270 Playbackという機種。しかし実際に聞かせてもらうとかなり大きな音量を出さないとバランスが良くないと感じたので結局買わず、少しして秋葉原に行った際にヘッドホンが100台ほど試聴できる店に行って時間をかけて選んだのがHD25-1でした。
小一からピアノを習っていたり音楽をよく聞いていたので耳が鍛えられていたのかもしれませんが、今考えるとほとんど何の予備知識も無いままよくこの機種を選んだもんだと思います。
数年後に、HD25-1が国内のある放送局でロケ用標準モニターやMA室用の標準ヘッドホンとしても使われていることを知り、時間をかけて選んだ意味があったなぁと思いました。

仕事でも使うようになって13年経ちますが、今でも最も信頼できるヘッドホンとして使い続けています。(現在は後継のHD25-1Ⅱも)

(後継のHD25-1Ⅱについては別の機会に)


■MDR-7506 (ソニー)の特徴  (私個人の感想です)
元は海外向けに販売されていた機種ですが、国内販売される以前から国内の一部の放送局では標準機として使用されており、数年前からは国内でも販売されています。音質傾向を簡単に表現すると音楽スタジオ用として有名なソニーの「CD-900ST」の強いハイを削ってソフトにした感じです。
ソニーのMDR-Zシリーズのように多少艶っぽい音になりますが、ハウジングが金属製なのでMDR-Z600などの樹脂製ハウジングのような変な鳴りがありません。
HD25-1と比べると原音とは明らかに違った音質で(少しだけ艶っぽく)鳴ってくれるので、ロケの声録りでは生音との違いを識別しやすく、弊社でもここ数年でよく使うようになりました。
現場での音楽ミックスにはあまり使った事がありませんが、音楽ミックスにも問題なく対応できる機種だと思います。

ある放送局のエンジニアさんから勧められて購入したのですが、購入前に聞かせていただいたのと新品購入したものではかなり音が違いました。酷使するとかなり音質が落ちる(歪んで濁る)ようですので、あやしいなぁと感じた時はユニット交換なり買い替えを検討したほうが良いと思います。イヤーパッドは交換部品が売られています。

3mほどのカールコードがついており、ステレオミニプラグとねじ込みの標準変換が付属してきます。
比較的ローの薄い軽めな音ですが、価格帯性能のバランスは良いと思います。


まだ他にも色々な機種があるのですが、長くなるのでまた次回。。
ふるーいVTR(統一Ⅰ型VTR) 復活への道 (その5)
1回休みと言いつつ2回休んでしまいましたが、
EIAJ統一1型VTR AV-5100の復活作戦(その5)です。

さて、分解清掃して接触不良箇所を直したAV-5100ですが、50Hz地域専用のVTRだったということで、大阪の60Hz電源ではモーターの回転数が上がってしまい正常に再生できませんでした。

ということで、DC12V電源からAC100Vに変換するインバーター(たまたま持っていた矩形波出力タイプ)でAC100V 50Hzに設定して試してみたんですが、矩形波のAC電源では映像や音声にノイズが出てダメなようでした。

そこで用意したのが、こちら。
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先日使った矩形波インバーターと同じメーカーの、今度は正弦波インバーター(メルテックSXCD-300、写真右)です。AC出力をテスターで計ったところ、AC99.6V、50Hz設定では49.97Hzと出ました。(ほとんど測定誤差ですね)

このインバーターは連続出力が300Wで、瞬間最大は500W。温度が上がると背面の空冷ファン(ちょっとうるさい)が作動します。

試しに安定化電源(写真左)で調整をして入力電圧をDC11VからDC15Vまで変えてみてもAC側の出力電圧は常に一定でした。
メーカーの技術さんに仕様を確認してから購入したんですが、このインバーターはなかなか優秀です。(出力波形まではまだ確認してませんけど)

あまり消費電力の大きいものは使えませんが、車でAC100Vの機器が使えますから、レジャー用、非常用としてもおすすめです。

ちなみに、私が乗っているミニバンに付いているバッテリー充電用のジェネレーター(発電機)は、ディーラーさんに聞いてみたところ、アイドリング中の最低出力で12V 8Aだそうです。
インバーターの変換損失などを考慮してもリチウムイオン(Vマウント)のチャージャー(1chタイプ)は通常のアイドリングのみで使えるようですね。

余談ですが、ロケ用機材のバッテリーを全てリチウムイオン(Endura)に変えて以来、HDVなどの小型カメラ以外は12V環境で充電できるチャージャーが無かったんですが、インバーターの導入で商用電源が確保できない場合でも簡単に車でチャージできるようになったので、ふだんの仕事でも(非常用として)役立ちそうです。


さて、話は戻りますがAV-5100には交流モーターが入っています。 そのため定格消費電力は95Wと本体に書いてありますが、電源投入時(再生開始時)の突入電流が定格値よりかなり大きく、再生を開始する時にインバーターのブレーカが落ちてしまうことがありました。
突入電流も考えて最大500Wのインバーターにしたんですが、それでも足りなかったようですね。

とりあえず、やっと用意できたクリーンな50Hz電源で再生してみましょう。




はいっ。 ということでまた新たな課題です…。

古くなったビデオテープ(特にこの時代のテープ)では、ベースフィルムに磁性体を接着しているバインダーなどの吸湿によって摩擦係数が増大してしまい、テープ走行に支障をきたしてしまう事があるそうです。(某大手磁気テープメーカーの部長さん談)

様々な方面の資料を調べてみると、私がテスト再生しているテープでは帯電防止用のバックコートのカーボンの吸湿が特に問題になっているようでした。テープの粉落ち(磁性体剥離)だと思っていたものは、バックコートのカーボンが剥がれ落ちていたもののようです。

また、何本か試してみると、同年代の他社製テープでバックコートのカーボンが無い未記録テープではキューキュー鳴かないものがありました。
バックコートの付いている高級タイプのほうが後に問題になるなんて…。 (1980年代に一部メーカーの音声用6ミリオープンリールの業務用テープであったバックコートのネバネバ事件とは状態が違いますが、状況的には近いものがありますね…)

摩擦係数の増大でテープ走行が不安定になったりドラムに張り付いたり…。またテープによってはバックコートが剥がれ落ちて数秒足らずでヘッドが詰まって砂嵐になってしまいます。

統一Ⅰ型は上下ドラムの間にあるヘッドディスクが回転するタイプで、ドラム全体が回転するVHSやBetamaxなど後世の方式より張り付きが起こりにくいとされているにも関わらずこれです。
(テープ自体が進化しているとはいえ、よりローディング機構が複雑にもなっている後世のVCRは今後大丈夫なんでしょうか…)


しかし、やるからにはとことんやりましょう。

実はこういった状態のテープを復活させる方法があります。俗に「焼き入れ」といわれる作業で、一定温度でテープを乾燥させ、一時的ではありますがテープの状態を改善することができます。
(ちなみに音声用6ミリのオープンリールでも鳴きが改善できるそうです。ただし、バックコートがネバネバの某テープやフィルムのビネガーシンドロームには効果ありません)

てなわけで、某大手磁気テープメーカーの部長さん直伝の「焼き入れ」(笑)
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そうです。ふとん乾燥機です。(笑)

ダンボールの取っ手穴から温風を入れて、もう片方から排気です。(用途外の使用方法ですので自己責任でお願いします)

真空乾燥機でテストした例もあるそうですが、弱ったバインダーには少々の熱も加えたほうが良いのだとか…。「焼き入れ」たる所以でしょうか。

1時間後… ほとんど変わらず
2時間後… キューキュー鳴くのが減りました
3時間後… おお。鳴かなくなりました。粉落ちも激減!

笑ってしまうような方法ですが、某大手メーカーでも同じ方法でやっているそうです。カセットに入ったテープでも有効だとか。

しかし、磁気テープの「焼き入れ」作業に関しては、有料でやってくれる会社があるらしいという話は聞いたことがありますが、どこを探しても具体的な方法を説明しているところは無いみたいですね…。


(教えて下さった方には了解をいただいていますが)

こんなノウハウを惜しげもなく公開してしまって良いのか~(笑)
ふとん乾燥機って…。

続きはまた。
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